投稿者プロフィール
投稿者(ペンネームorイニシャル): Adam
進学予定校:Kellogg
カテゴリ: MBA
地域: アメリカ
受験校:HBS, Tuck, Haas, Kellogg, Ross, UNC, UCLA, Emory
インタビュー実施校:HBS, Tuck, Haas, Kellogg, Ross, UNC, UCLA, Emory
合格校:Kellogg, Ross, UNC, UCLA, Emory
性別: 男性
出願時年齢: 31歳〜35歳
海外経験と期間: 学生時に1年間英語圏に交換留学
費用: 社費
奨学金: 未取得
最終学歴:国内・国立・大学・文系
GPA:3.8
受験した試験と出願スコア: GMAT:720(V38/M49/IR8/AWA4)/TOEFL:105(R30/L29/S20/W26)】
塾(試験対策):TOEFL・・Web TOEFL, Lingo GMAT・・Agos(個別指導3回)、Affinity(個別指導1回)
カウンセラー:Agos Mengdanさん
Introduction
Q. バックグラウンドや職務経験などについて、教えてください。
国内製造業にて経理・財務10年のキャリアです。
Why MBA?
Q.なぜ、MBAに行こうと思ったのですか。(そのきっかけや理由を教えてください。)
これまでのキャリアの枠を超えてジェネラルマネジメントスキルを身につけたいと考えたため。
自社がグローバル化の渦中にある中で、しっかりと結果を残せる人材になりたいと考え、経営全般に関するスキルセットを習得したいと考えたため。
自分がマイノリティである環境でどこまで出来るのか、出来ないのかという限界を知りたいと思うため。
Preparation for MBA application
<概論>
Q.MBAを考え始めてから、実際に受験するまではどのようなスケジュールで準備をしましたか。
・2013年12月頃~2014年中 Agosで開催されるセミナーや学校説明会に月1くらいで出席し、情報収集
・2014年11月、12月 市販のテキスト等で自習した後TOEFLを受験し、95点・97点
・2015年2月 社内選抜に合格、Agosの出願対策ゼミに出席開始、Web TOEFLのIntegrated Writing受講
・2015年3月 TOEFLで103点を取得し、一安心
・2015年5月 GMATの学習を開始(マスアカ&オフィシャルガイドで自習)、各校の学校説明会が始まる
・2016年7月 GMAT一回目受験(620点)、Agos夏祭り
・2016年8月 お盆に集中的に自習の後、GMAT二回目受験(660点)、あと少しの感触があり3回目で終わらせるべくAgos中山先生の個別指導3回(ビデオ教材付き)を受講。初めて体系的にGMATを学ぶ。
・2015年9月 自分の中で満を持してGMAT三回目受験も、得点ダウン(650点)で焦る。Affinity飯島先生の個別指導を1回受けるも、やはり魔法のような特効薬はないことを悟り、再びAgosの教材・オフィシャルガイド・カプラン等を集中的にやり始める。
・2015年10月 本来であれば11月にキャンパスビジットをしたいと考えていたが、Agos岡田カウンセラーにも相談し、GMAT学習や日本での卒業生からの情報収集にフォーカスすることを決める。9-10月でまとめて受けていたTOEFLで105点を取得し、必要最低限は超えたと判断し、TOEFLから一時撤退する。(結果的にこれが最後に)
・2015年11月 ここで勝負と決め、3日間会社に休みをもらい、土日と併せて5日間GMAT学習のみを行った。(夢の中でもGMATを解いているような状態)Prepで700点を安定して超えるようになっていたが、当日の手応えはあまりなし。5回目受験することもも覚悟して結果を見たら720点がとれていてとにかくホッとする。その後出願校の選定、エッセー準備を進める。
・2015年12月 12月初旬に1校目出願。エッセー・推薦状・アプリケーションフォームの準備に想定以上に時間が掛かり、1月の出願ラッシュに向けて計画的な準備が必要であることを悟る。12月のクリスマス以降は休みをとり、出願対策に没頭する。1校目からインタビューインビテーションをいただき、エッセー等が「箸にも棒にも掛からない」訳ではないことを知りホッとする。
・2016年1月 直前までバタバタしたが、7校に出願完了。Kelloggのビデオインタビューは今一つどのようにしていいか悩んだが、自分なりに練習をして臨んだ。最初のインタビューの準備をしつつ、出願した学校からリアクションが無いか、じれったく待つ。初インタビュー@東京を受ける。インタビューワ―の方が本当に素晴らしい方で質疑応答含め合計2時間に渡ったが、インタビューに対する苦手意識が払拭された。中旬から順次インビテーションが来て、Skypeインタビューの実施、2月の卒業生インタビューの予約を行う。オンキャンパスならオープンでインタビューを受けられる学校及び特に志望度が高かった学校(Kellogg含む)のキャンパスビジットを実施。キャンパスビジット中に更にインタビューインビテーションを受け取る(HBSとKellogg)。
・2016年2月 キャンパスビジットのバスでの移動中にUNCの合格連絡を受けて感激する。帰国後インタビュー対策を行いつつ、順次インタビューを受験した。インタビュースタイルも学校によって色々。予定されていたインタビューを受験終わった2月末、出願後一向に連絡なくあきらめていた学校(Haas)からインビテーションを受ける。
・2016年3月 最後のインタビュー(Haas)終了。じれったい待ちの時間が始まる。Clear AdmitやGMAT Clubばかり見ている状態。10日ごろから順次結果が出始め、3月末で全ての結果が出そろう。合格通知は基本電話、不合格はメールが来て、ログインして確認。面接の手応えと結果は必ずしも一致しないということを今更学ぶ。
・2016年4月 Kellogg含む2校の合格祝賀会に出席、どちらも素晴らしい大学で悩んだが、深く自問自答してKellogg進学を決めてデポジットを支払う。
<スコアメイク>
Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
TOEFL・IELTS(科目別(R/L/S/W)の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
合計9回受験してベストスコアは105(R30, L29, S20, W26)でした。
独学で受験した初回で95点がとれたため、若干油断したところがあります。何とか必要最低限と思っていた105を確保した感じです。
一部を除き、基本独学で押し通したのですが、今になって考えると、SとWで早いタイミングでAndyさんやDonaldの塾を活用して、テクニック的なところをおさえるべきだったのだと反省しています。
ただ結果的には109を求めているHBSも面接には呼ばれたため、TOEFLスコアにこだわり過ぎて他の準備が出来なくなるリスクも考え、全体の進捗の中でどこまでTOEFLに時間をかけるかを判断すべきだと思います。
GMAT・GRE(科目別の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
私は最初独学で7月8月に2回受験し、その後予備校を利用し11月の4回目でなんとか720点を獲得しました。
具体的な学習方法は取り立てて特別な点は無いと思うので、受験タイミングについてだけコメントします。
ある程度学習すると「なんとなくいけるのでは?」という根拠のない自信や、「早く終わらせてエッセー等に専念したい」という誘惑からとりあえず1回目の受験をしたくなる方も多いと思いますが、私の経験上、これは失敗だったと思います。GMATに運の要素があることは確かですが、1年で5回しか受験機会が無い中、無駄打ちすることは後で自分を苦しめることになります。予備校でも独学でも学習を行い、公式PREP(やりつくしてしまったらカプラン等)で安定的に目標点を獲得できる状態にしてから受験することをおススメします。4回目ともなるとかなりのプレッシャーがかかり、本来の実力が出せないことも十分考えられますので、十分な実力をPREPで確認されてから5回のチャンスの内1-3回目で目標点を仕留めるというのが理想です。
<Essay & Interview>
Q.上述のカウンセラーに決めた理由、及び当該カウンセラーに対する感想を教えてください
夏ごろまで、スコアを出すことが最優先と考え、カウンセラーについてはあまり深く考えていませんでした。
Agosの出願ゼミに通っていたため、そのままAgosでお世話になる場合はMengdanさんになると提示され、一度Skypeでお話しさせていただきました。お話ししてみたところ良い感じでしたのでそのままお世話になることにしました。深く考えた結果ではないのですが、結果的にこの選択は最善の選択だったと思います。
彼女は私の受験校の一つのMBAアドミッションディレクターをやっていた経験があり、エッセーのトピックに対して私があげるネタ候補についてどれが最適かということを指摘してくれました。早い時期は自分の中での優先順位(エピソードへの思い入れ)と一致しないこともありましたが、次第にMBAの出願エッセーで求められる事項が分かってきたような気がしました。
また、彼女はあまりクライアントを持っておらず(私だけ?)、非常にタイムリーかつ約束通りにレスポンスをくれるので出願の繁忙期などに余計なストレスを感じずに済んだのも良かったと思います。
AgosはVinceを除くと余りカウンセラーでは評価されていないというのが現実だと思いますが、このように何も有名カウンセラーだけがすべてではなく、それぞれの方の得手不得手、相性の良しあしが重要と思いました。
Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
・エッセー
HBSやスタンフォードのような例を除き、一つの学校にいくつか質問があることが通常なので、全文の質問を通して全体で自分の伝えたいことがカバーされるようにすることが重要と思いました。「その他伝えたいことはあるか?」というような追加オプションも有効に活用することが大事と思います。皆さん仰いますが、やはり1校目を作成するのがとても大変で、それを乗り越えると段々要領が分かってきてスムーズに進む様になります。2ndで出願をメインに考えている場合でも、理想的にはその前に1校だせると精神的にも後が楽になると思います。
・推薦状
現上司、元上司にお願いしました。内容については、事前にブレストの打ち合わせをお願いしました。
そもそも日本には推薦状の習慣があまりありませんので、かなり意識的に具体的なエピソードを含めて書いていただかないと、抽象的になってしまい学校側が求めているような内容にならないようにと思いました。
出願校の数が多いと、提出していただく作業だけでも相応の手間になりますので、早め早めの依頼が重要です。
・インタビュー
エッセーカウンセラーMengdanさんと数回練習して、主要な質問に対する回答内容を決めました。どちらかというと丸暗記というよりはその場で考える方が好きなのですが、結果として主要な質問(Why MBA、Why this school、accomplishment)については何回も練習しているうちに自然に覚えてしまうと思います。
先輩からCafé Talkというオンライン英会話サイトのMariaさんが格安でしっかりしたレッスンをしてくれると聞いたので、5-6回練習しました。一時間3,000円程度にも関わらず大変熱心に事前準備等行ってくれ、一緒に考えてくれるので大変勉強になりました。費用対効果を考えるととてもお勧めです。
また、初めてのインタビューの前には、初対面の人と話す練習として、AgosのLeeさんと模擬面接を実施しました。
一人で練習する方法はどうしても恥ずかしいため、英語で話すことを習慣化するために毎日レアジョブで25分間会話をしていました。レアジョブのメニューには一般的な就職対策のインタビューがあるため、その中からランダムで質問してもらうことも案外役に立ちました(自分の強み等)。中にはフィリピンのビジネススクールに通っている先生もいたりして案外役に立ったという印象です。表現なども会話を通じてマイナーチェンジを重ねました。
後は面接を受けながら少しづつブラッシュアップしていきました。
HBSのインタビューについてはAgosの対策ワークショップ(Vince)に参加しました。このワークショップが特別に有益だったというわけではないのですが(HBSのインタビューは自分の力不足が露呈し散々な結果でした)、このタイミングになって初めて受験仲間と呼べる人と知り合えたことが最大の収穫でした。どこそこの結果がもう来た、来ないといった類の情報交換もそうですが、他のアプリカントと相対的に見ることで自分の立ち位置(何をアピールすべきで、何が弱みなのか)ということも意識出来ました。Vinceとはその前後にKelloggやRossのインタビュー対策として数回模擬インタビューをしてもらいましたが、それまでの準備では考えていなかった点についてところどころ流石トップカウンセラーの一人と思わせるアドバイスをくれました。インタビュー対策については新たな気付きが得られるため、複数の人と行うことも有りだと思います。
またインタビューにおける非常に健気(?)な誠意の見せ方として、レジュメをいい紙に印刷して持参する、その学校のカラーのネクタイをしていく、学校説明会やキャンパスビジットで入手した等があれば懐に忍ばせておいてチャンスがあれば出す等の小技を駆使しました(効果のほどは不明ですが自分の中での気休め程度にはなりました)。
インタビューを終えて結果が出始めてくると、一喜一憂することになりますが、ごく一部の方を除き出願した学校に全部受かるということもあまりないと思いますので、残念な結果だったときはそもそも縁が無かったと切替えましょう。
Q.エッセー及びインタビューを通じて、自己PRとして、どのような内容をアピールしましたか。
他のアプリカントと比べてキャリアが長めなので、その中で何を経験したか、また学生時代の経験やその後の人生経験がどのようにこれまでのキャリア、今後のキャリアにつながっているかということのつながりを説明するように意識しました。これがつながっていると、読む側に出願者がどのような人間なのかということが伝わりやすいように感じました。
<学校選択>
Q.受験校はどのように選択しましたか。
バックグラウンドが経理財務なので、ファイナンススクールというよりはジェネラルマネジメント志向の学校をメインに検討しました。また、現実的には、過去に日本人で、どういう業界の何歳くらいの人が受かっているのかという点や、エッセーの準備しやすさも受験校検討の際には考慮しました。そもそも日本人がほとんど受かっていない学校や、特殊なエッセーがある学校は、準備が間に合わなくなるリスクも考え、志望度との兼ね合いで受験校から外すという判断もしました。予備校やカウンセラーの知見を借りながら、自分の出願校の優先順位をつけておくことをおススメします。
<その他>
Q.キャンパスビジットを行った場合、実施時期や内容について教えてください。(ビジット実施校、実施時期、実施内容、訪問した人、選考においてどのような効果があったか、など)
上述の通り、本当は11月頃にキャンパスビジットをして、その際の経験をエッセーに取り込みたかったのですが、GMATの勉強のため、それどころではありませんでした。ここは優先順位の問題で、その状況に合わせて判断するしかないと思います。その後1月にビジットしたのですが、自分がエッセーに書いたことが実際ビジットしてみて間違っているとまでは言わないものの、ピントがずれているのではないか?と感じることもあり、理想を言えばエッセーを書くまえにビジットが理想だと思います。また実際に訪問することで在校生・卒業生が言っていたことが腑に落ちるということも多々あると思います。
私の場合はエッセーを提出し、多くの学校のインタビュー(選べるときには日本人卒業生インタビューを選択しました)が2月中旬以降の予定だったため、1月末‐2月初旬にキャンパスビジットを強行しました。この時期の訪問はインタビュー対策との兼ね合いはありますが、出願後ということで在校生の方がより親身にその学校のインタビューの経験を教えて下さり、経験したことやその感想をそのままインタビューに持ち込めるたという意味で非常に良かったと思います。インタビューの中で、「実は先週末はEvanstonにいて、その際にTGに参加して~」という話は自分も話していて楽しかったです。「また本当は行けたのに行かなかった」という後悔を後に残さないという意味でもよかったと思います。
キャンパスビジットをしたから受かるものでも当然なく、どの程度考慮されているのかもよくわかりませんが、もし優先順位/スケジュール/コスト的に許すのであれば、少なくともマイナスになることはありませんので、キャンパスビジットをされることをおススメします。皆様にEvanstonでお目にかかれることを楽しみにしております。
Advice and Messages
Q.失敗談や後悔していること、もっと早く知っておきたかったことなど、今後受験する方々へのアドバイスがあれば教えてください。
学校調査については本格的に在校生・卒業生にコンタクトしたのが10月以降(上記の11月キャンパスビジット断念後)だったため、本当であれば夏ごろからそれなりにコンタクトをしておくべきだと思った。(Agos夏祭り、各校説明会等ではとりあえず名刺交換しておくことは非常に重要です!)やはりエッセーを書くうえで実際にその学校で勉強した/している人の感覚を聞くことは非常に有益です。その際のアドバイスとしては、特に個別に時間をとって話を聞かせてもらう際には、ただ単に「XXの強みは?」と聞くのではなく、「HPや日本人サイトだと○○だと書いてあり、非常に興味を持っています。具体的に△△についてお聞きしたいのですが・・・」といった感じである程度の予習をベースに聞くと、より具体的でリアルなエピソードを聞くことが出来ると思います。これはインタビューの終盤の「なにか質問有りますか?」というQに対する回答としても同じと思います。
Q. 一言メッセージ
振り返ってみると出願準備のそれぞれのフェーズで不安・焦り等々の色々と大変なことが多い1年間でした。
しかし皆さん言われますが、終わってみるととても充実した1年間ということもまた然りです。
私の場合は、MBA受験生としては亜流である製造業のバックグラウンドで、年齢も高めでした。
また、自分で決めたこととはいえ、テスト対策は基本独学、エッセーカウンセラーも所謂トップカウンセラーではないということで、本当にこれで大丈夫か?と不安になることも多々ありました。しかし、結果については自分で責任を持つしかないので、アドバイスは参考にしつつ、自分で決めたことを信じてやりきるということが最後は重要なのではないかと思いました。情報は大事ですが、振り回され過ぎないことも重要です。
限られた時間の中でいろいろな方の助けを得つつ、しかし自分で優先順位をつけて決めていくというプロセスは学びが多いと思います。受験生の数だけドラマがあると思います。皆様が数多の困難を乗り越え、納得のいく受験をされることをお祈りしています。