投稿者プロフィール
Q. 投稿者(ペンネームorイニシャル)
SN
Q. 進学予定校
Chicago Booth
Q. 進学予定校のカテゴリ
Full-Time MBA (2 year)
Q. 進学予定校の地域
アメリカ
Q. 受験校
Chicago Booth, LBS, UCLA Anderson, Michigan Ross, Texas McCombs
Q. インタビュー実施校
Chicago Booth, LBS, UCLA Anderson, Michigan Ross, Texas McCombs
Q. 合格校
Chicago Booth, UCLA Anderson, Michigan Ross, Texas McCombs
Q. 性別
男性
Q. 出願時年齢
26歳~30歳
Q. 海外経験と期間 (例: 旅行程度の経験以外無し、学生時に1年間米国に留学、入社後2年間シンガポール赴任、etc.)
学生時代に8か月程度カナダに留学
Q. 費用
社費
Q. 奨学金
未取得
Q. 最終学歴 (国内/海外・国立/私立・大学/大学院・文系/理系)
国内・国立・大学・文系
Q. GPA
3.6
Q. 受験した試験と出願スコア (GMAT:点数(V/Q/IR/AWA)/GRE:点数(V/Q/AW)/TOEFL:点数(R/L/S/W)/IELTS:点数(R/L/S/W))
GRE 323 (V153, Q170, AWA4.0)/TOEFL 107 (R29,L28,S22,W28)
Q. 塾
AGOS, TOEFL Resources(MichaelのTOEFL writing 添削)
Q. カウンセラー
メインカウンセラーはAdam Markus、セカンドオピニオンでEd Lee。インタビュー対策では追加でJessica、John, Nish、Steve
Introduction
Q. バックグラウンドや職務経験などについて、教えてください。
・証券会社の投資銀行部門にて、主にM&Aアドバイザリー業務に従事(5年)
・また、新卒採用担当にも数か月間従事
Why MBA?
Q. なぜ、留学に行こうと思ったのですか。(そのきっかけや理由を教えてください。)
次の不連続なステップが欲しかったという思いがありました。会社に入社して3年間は目の前の仕事に精一杯でしたし、自分のスキル向上が感じられていました。ただ、その後は自分のラーニングカーブが急激に緩やかになった感覚があり、日々をただ漠然と過ごすようになっていました。また、自分のこれまでを振り返ってみたときに、10代や20代前半は様々なことに努力して挑戦していたように思ってて、ただ20代後半から、前述のようにただ日々を漠然と過ごすようになってて、特に何にも挑戦することなく過ごしている日々が、それはそれで楽しいのですが、どこか物足りなさを感じていました。何かにチャレンジすることで不連続なジャンプをする機会が欲しいと思っていた時に、MBAの社費派遣の話があったので、(当時はMBAなにそれ?おいしいの?くらいの浅い理解度でしたが、直観的にMBAは)次のステップとしていいかなと思ったのが正直なきっかけです。
また、職業人生約50年の間で、このタイミングで2年間くらい職務を離れて自由な環境に身を置く経験をしてもいいかと思いました。おそらく実務者としては二年間働いている方が短期的なスキルセットは身につくのでしょうが、長い職業人生を考えたときに、そもそも、ある業務(私の場合はM&Aアドバイザリー)の実務執行者という立場が、将来どこまで価値ある仕事であり続けるのかは、変化の激しい現代において疑問でした。MBAという場は、実務者という立場を離れ、自分の職業観や今後の世の中で必要とされる職業についていったんゼロベースで考えるいいきっかけになるのではないか、それが中長期的には自分の糧になるのではないか、という思いもありました。
Q. 留学の目的や活動予定について教えてください。
授業では、ビッグデータやAI技術をどうビジネスの現場に応用するかといった、新興テクノロジーに関するビジネスデザインの部分を学びたいと思っております。また、数量データを用いたマーケティング手法の、特にB to Bへの応用についても学びたいと思います。
授業以外では、クラブ活動や諸々のイベントに積極的に参加し、人脈形成はじめ、様々な価値観の方とコミュニケーションしたいと考えています。
Q. 留学後のビジョンを教えてください。
派遣元の会社に戻る予定です。
Preparation for Application
<概論>
留学を考え始めてから、実際に受験するまではどのようなスケジュールで準備をしましたか。
・2017年 9月
神楽坂にある某にんにく料理店にて、妻に「社費でMBA留学いこうと思うけどいい?」と聞く。妻は、「よく分からないけどいいよ!」と二つ返事で快諾してくれる。その後、社内のMBA派遣制度にアプライ。ただ、この時点でMBA受験の知識はほぼなし。
・2017年 11月
社内のMBA派遣候補生に選ばれる。ひとまずTOEFL対策から始めようと、一か月独学でTOEFLを勉強し、月末にTOEFL受験し、95獲得。
・2017年12月
TOEFLを再度受験し、102を獲得。このままいけばすぐに105行くのでは、と甘い考えをもつ。
・2018年1月
それなりに対策をして臨んだTOEFL受験だったが、スコアは変わらず。100を超えてからの105の壁を感じる。この頃から、Writingは文章丸暗記しちゃうのがむしろ楽なんじゃないか?と思い、ネットで拾った良さげなテンプレをベースに、OGや他問題集にある模範解答の内容をそのテンプレにはめ込んだ解答スクリプトを10~15パラグラフくらい丸暗記するという強行作戦に打って出る。入浴中にぶつぶつ丸暗記するために文章を音読し、妻から「お風呂場から独り言聞こえたけど?何一人でしゃべってるの?」と怪訝そうな顔される。
・2018年2月
それなりに対策をして臨んだTOEFL受験だったが、依然としてスコアは変わらず。ここまで独学でやってきたTOEFLだったが、ReadingとListeningは28以上で安定しており、また、Speakingは純ドメ日本人の限界(?)と言われていた23だったので、問題はWritingにあると考え、先輩に勧められたTOEFL ResourcesのMichaelのwriting添削を受けてみることに。初回は自由演技で添削課題を出してみたところ、Michaelからメールで「俺のテンプレを使え!!!」と烈火のごとく怒られ(少なくとも文面からそう感じた)、「テンプレなんてどれ使っても一緒だろ、だったら自分が慣れてるやつがいいんだけど、、、」とも思ったが、反抗するのも面倒なので、しぶしぶ慣れないMichaelのテンプレを使って添削を続けることに。
・2018年3月
TOEFL受験の前日が職場の飲み会で、寝不足+若干の二日酔いでTOEFL受験することに。まあまだ先は長いし、今回は消化試合だと思って受験したところ、107 (R29,L28,S22,W28)を獲得し、歓喜する。前日のアルコールの効果なのか、Michaelの添削の効果なのか、あるいはこれまでの受験勉強の成果なのかいまいち勝因は不明なものの、トップスクール受験の目安とされる105を超えたので、TOEFLはいったん区切りをつけることに。
・2018年4月
GMATは独学では厳しそうだと感じ、AGOSのVerval講座に通い始める。毎週土曜に学校に通い数時間講義を聞く、という高校生以来の懐かしい日々。
・2018年5月
重い物を持ち上げた瞬間にぎっくり腰になり、その後3~4日間ベッドから起き上がれない状態となり、妻に身の回りすべての介護をしてもらう。ちょうどぎっくり腰になった日が初めての結婚記念日だったため、妻からは「忘れられない結婚記念日になった」というお言葉を頂戴する。この寝たきりの期間にマスアカと数学単語などを勉強し、集中してGMATのMath対策を終わらせる。一方、この頃は新卒採用の担当者として採用活動の業務が佳境に入る。学生と面談を繰り返す日々となり、寝たきり期間以外はあまりGAMTの勉強ができず。
・2018年6月(合格通知受領9か月前)
下旬にもなると採用活動も落ち着き、GMAT勉強を再開。AGOSの問題集も一通りこなし、だいぶ理解できた気になる。結婚式を1か月前に控えているものの、ほぼすべての準備を妻に任せ、自分は部屋にこもり勉強の日々(妻には本当に感謝)。
・2018年7月(合格通知受領8か月前)
GMATプレップをやってみたところ、700オーバーを連発。これは案外いけそうだと危険な幻想を抱く。ちょうどこの頃、カウンセラーにコンタクトを開始。MBA留学に行かれた会社の先輩の勧めなどを参考に、AdamとJessicaにコンタクトして面談をしてみる。Why MBA / Career Goalをいきなり聞かれ、あわあわなりながら答えたところ、Jessicaにボロカスに言われる。一方、Adamは「まあ、いいんじゃないか。」くらいの雰囲気だったので、Adamをメインカウンセラーにすることに。
・2018年8月(合格通知受領7か月前)
GMAT初回受験で650を獲得。目標の700には及ばなかったものの、初回だしこんなものかという感じで、スコアキャンセル。ただ、プレップのスコアはあまり当てにならないと痛感する。この頃から、各学校のinfo sessionに参加。MBAて学校によってなんか違いあるの?という浅い理解だったものの、実際色々な学校の説明会に参加し、話を聞いてみるとかなり学校によって特色に差があることを(ほんと今更ながら、、、)知る。
・2018年9月(合格通知受領6か月前)
GMAT2回受験で再び650を獲得。今回は前回からかなり対策に時間をかけていたので、結果にショックを受けると同時に、このMBA受験準備が長期化することを悟る。そしてタイミング悪く、業務が多忙を極め始め、連日深夜残業。深夜帰りのタクシーの中で問題を解き、家についてから解答を確認し、知識不足のところは解法の確認をする日々。ただし深夜なので一瞬でも油断すると寝落ちするため、寝落ちしないようにタンスの上に教材を置き、立ったまま勉強する。
・2018年10月(合格通知受領5か月前)
GMAT3回受験で640を獲得。極度の寝不足+焦り+疲労から、現実逃避をしたくなるものの、引き続き深夜残業が続いたため、リフレッシュする暇もなく日々が過ぎる。ちょうどこの頃からエッセーを書き始める。土日の早朝から、近所のルノアールに行き、エッセーをドラフト。あまりに何を書いていいか思いつかず、ルノアールのフカフカの椅子で1時間寝落ちするのが習慣化する。
・2018年11月(合格通知受領4か月前)
相変わらず業務が多忙で深夜残業が続いていたため、(土曜は前日金曜の残業疲れから寝落ちするリスクを感じ)日曜にGMATを受験したかったが、日曜に受験できる日が空いておらず。ふと、GREは日曜受験できるのでは、と思い立ち、調べてみると日曜の受験枠が空いていたため、GREを受けてみることに。GREは単語が難しいため、受験までの2週間GRE用の単語勉強をすることに。下旬にGRE受験したところ、GMAT換算690が出る。カウンセラーに相談したところ、GREでも全く問題ないということだったのでエッセーに本格的に移行することを決意。
・2018年12月(合格通知受領3か月前)
上旬にキャンパスビジットを敢行。業務は多忙だったが、案件メンバーに無理を言って、半ば強行的に東京を離れる。機内でエッセーを書いたり、ビジット中に聞いた話などをすぐにホテルに戻ってエッセーに反映したりする日々。帰国後もひたすらエッセー作成。Adamから辛辣なダメ出しを受け続け、この人はなぜここまで人を追い込むんだろうとイライラを通り越して疑問がわいた瞬間も多々あったものの、Adamのおかげでなんとかエッセーの形が見えてくる。この頃、推薦状の作成にも取り掛かる。年末に差し掛かったこの時期に、推薦者には「あと2週間しかないんです!!」と泣き言を言い、対応していただく(本当に感謝しかない)。エッセー/推薦状の形が見えてきたのもあり、ほぼ対策なしに二回目のGREをクリスマスの日に受験。街中にクリスマス気分のカップルが溢れかえる中、単語帳を片手にスエット+ジャージという異彩を放ちながら試験会場に向かう。クリスマスに試験を受けるという苦労を神様が見てくれていたのか、GMAT換算700を獲得し、安堵する。この日は妻と近所の行きつけのビストロに行き、数か月ぶりにディナーを楽しむ。
・2019年1月(合格通知受領2か月前)
エッセーはほぼ完成したので、最後にビデオエッセーの動画撮影に取り掛かる。家だと気が散りそうだったので、ビデオエッセーを撮るため、元旦の真昼間からスーツに着替えて一人で近所のカラオケに行く。ここまでくると、カラオケの受付の人に何を思われてもいいという気分になっており、実際元旦の真昼間にスーツ姿で一人でカラオケに来るという怪しさ全開で受付の人から怪訝な顔されるも、そんなこと気にしない精神的タフさが身についている。1月中旬以降、各校から面接のinvitationを受領する。下旬頃から面接対策を始める。色々なカウンセラーとモックインタビューを行う。
・2019年2月(合格通知受領1か月前)
ひたすら面接対策。最初は戸惑いもあったものの、「スクリプト準備→モック→スクリプト修正」のループを愚直にこなすことで面接スキルが向上しているのを実感。上旬から月末にかけて5校分の面接を受ける。
・2019年3月
家でくつろぎながらテレビを見ていると、突然シカゴから着信。驚きのあまり、電話の内容はほぼ頭に入ってこなかったものの、合格したことだけは理解し、狂喜。長く苦しい受験も終わりが来るものだと感動する。
Q. 大学院や受験方法についての情報収集はどのようにして行いましたか。(Info session, OB/OG訪問、Campus Visitなど)
大学のホームページ、Info Session、Alumniとの接触、会社の留学経験者の体験談、キャンパスビジット。ただし、実際情報収集をしてみるとかなり色々な情報が混在していて、しっかり目的意識をもっていないと多くの情報に振り回されると思います。ベースの情報収集に関しては、正直ネットで結構な情報量は取れると思います。その上で、自分のエッセーや面接の準備のために確認が必要な情報や、受験校比較のためにどうしても知りたいポイントなどについて、一定の仮説をもった上で目的意識をもって在校生・卒業生の方に確認する、というのがいいかと思います。
Q. 受験準備にかかった費用について、教えてください。
全部で180万円くらい(予備校:50万、エッセーカウンセリング:70万、インタビュー対策:40万、試験代:20万)
Q. 留学にあたって、必要費用(受験費用や、進学後の授業料・生活費等)はどのようにして調達しましたか。
派遣元企業が試験代に加え、予備校代150万を負担してくれたため、自費では受験費用として10~20万程度
進学後の授業料・生活費はすべて派遣元企業が負担
<スコアメイク>
Q. TOEFL/IELTSについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。 (科目別(R/L/S/W)の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
社費留学候補生に内定した2017年11月以降毎月受験し、翌年3月受験分のTotal: 107 / R: 29 / L: 28 / S: 22 / W: 28で出願しました。5回目の受験で目標だった105を超えたので、引き続き更なる高みを目指すか迷いましたが、いったんTOEFLは置いておき、GMATやエッセーをある程度片付けてから再度TOEFLに戻ってこようと思い、3月受験分でいったんTOEFL受験を打ち切りました(その後、GMATやエッセーに苦しめられ、二度とTOEFLに戻ってくることはありませんでしたが、、、)。TOEFLはリスニング力が向上しない限り高スコアは望めないと思うので、リスニング対策重視をお勧めします。
・Reading
OGを少し使っただけで、ほぼ対策はしていません。Speakingが苦手な日本人受験生であれば、安定して28~30が出るようにしたいところかと思いますが、私の場合は比較的早期から安定的に目標スコアを取れていたので、あまり対策らしいものはしていません。ただ、単語は分からなさすぎるとどうしようもないと感じたので、TOEFLテスト英単語3800の Rank3で語彙力強化はしました。
・Listening
TPOという問題集の無料アプリ(中国版の若干怪しいアプリでしたが、、、)があったので、それを毎日通勤中に聞いていました。リスニングは非常に苦手意識があったので、耳慣れするために毎日最低1題解くことを数か月していたら、気づけば28~29は取れるようになりました(もともとは15点前後でした)。何題も解くうちに、必ずしも全内容を聞き取れているわけではないですが、ポイントはしっかり理解できるようになっていたイメージです。TOEFLはSpeaking やWritingセクションでもリスニングがあり、聞き取れなかったら良い点取れないので、TOEFL対策においてリスニング力強化は最優先事項だと思います。
また、メモについて、人にもよると思いますが、私の場合はメモを取りながらだと集中力が削がれたので、メモは取りたくないというのが基本感でした。ただ実際は、Listeningセクションではメモを取らず、Speaking/Writingセクションのリスニング中は簡単なメモを取っていました。Listeningセクションでは、問題文があり選択肢もあるので、メモがなくてもそれらを読めば内容を受動的に思い出せますし、正誤判断ができる(この選択肢は、リスニング中にもし言っていたら少なくとも気づいているはず、ということで不正解の選択肢は排除可能)と感じましたが、Speaking/Writingセクションではこちらから能動的にアウトプットしないといけないので、リスニング中にある程度のメモは必要だと感じました。
・Speaking
スピーキングは純ドメ日本人の限界(?)と言われていた23点が取れればいいと割り切っていました。対策は全くしていませんでしたが、「適当でも間違っていても、とにかく喋る」ということを意識したところ、22~23点が安定的に出るようになりました。
また、Writingセクションの記載通りですが、いくつか使い回せるエピソードや模範解答を丸暗記しておくといいと思います。TOEFLのSpeakingやWritingのお題は多岐にわたるようで案外使い回せるものも多いので、効率的に対策ができると思います。
・Writing
スピーキングで高得点が望めなかったため、ライティングは27、28くらいの点数が必要だと思っていましたが、なかなか点数が上がらず苦労しました(23~24点くらい)。ところが、会社の先輩のアドバイスに従い、TOEFL resourcesのMichaelから添削サービスを受けたところ、いきなりスコアが急上昇し、目標スコアをクリアすることができました。この添削サービスのおかげなのか、運が良かったのかは定かではありませんが、伸び悩んでいる方はMichaelの添削を試す価値はあるかもしれません。
また、テンプレを暗記することに加え、特にIndependent に関してはネイティブが書いた汎用的に使いまわせそうな模範解答そのものを丸暗記し、それを使い回していました。私は5エッセー(1つのエッセーは3パラグラフ構成)を丸暗記し、計15個のパラグラフを本番で適宜トピックに合わせはめ込み、微修正する作戦を使いました。丸暗記したものを加工するだけなので、短時間で書ききることができますし、ミスも激減するので、非常に有用だと思います。また、覚えた内容をスピーキングでも使い回せるのでお勧めです。毎晩風呂に入りながらブツブツ音読していたところ、一度妻に「お風呂から声が聞こえたけど!?独り言!?大丈夫!?」と聞かれたのはいい思い出です。
Q. GMAT・GREについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。 (科目別の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
GRE(V153, M170)で出願しました。GMATと比較した際のGREの最大の特徴は、Section-Level Adaptiveであることです。GMATが1問毎に難易度が調整されるCAT方式であるのに対し、GREはセクション毎(1セクション20問)に難易度が調整されます。さらに、そのセクション内では問題を自由に行き来できます。従って、GMATでは目の前の問題が分からず焦り、「ランダムクリックして次の問題に進むべきか、、、いや、まてよ、もうあと1分考えたら解けるんじゃないか、、、けどもうあと1分かけて結局分からなかったら最悪ではないか、、、」という、精神衛生上非常に良くない自問自答現象が起きますが、GREではそのようなことは起きず、目の前の問題が分からなければ飛ばして次の問題に進み、後で戻ってきて解くことができます。当時、GMATに慣れていたため、GRE本番で、問題を自由に行き来できた瞬間は非常に感動したのを覚えています。これは受験者にとっては精神的負担が激減しますし、セクション毎の判定であるため、スコアがボラタイルになりにくいです。よって、GMAT換算で740とかを目指すのは正直難しいと思いますが、換算690~710程度を手っ取り早くとりたいという戦略の方には、はまる試験だと思います。
・Verbal
イメージとしては、「GRE verbal」 = 「GMAT verbal」 – 「SC問題」 + 「単語問題」 という感じなのですが、両者共通のRC、CRに関していうと、難易度は(あくまで個人的な感想ですが)GREの方が簡単に感じます。GMATに比べ、RC、CRがよりストレートな内容で、解きやすいと思います
一方、GREは単語が難しいとよく聞きますが、換算700程度のスコアを目指すのであれば、難解な単語問題が解ける必要はないです。というのも、GREのverbalでは、1セクションの出題が、
① Text Completion(単語問題:約6問)
② Sentence Equivalence(単語問題:約4問)
③ Reading Comprehension(CR+RC:約10問)
の3つの分野から成るのですが、このうち、1のText Completionは非常に難解な単語問題です。見たこともない単語が出てきて、その意味を知らないと選択肢を選べないので非常にやる気が削がれます。一方、2のSentence Equivalenceは、1センテンス内の空欄1つに、センテンスが最も適切な意味になるように単語を6つの選択肢から2つ選択する問題です。つまり、同じ(あるいは類似の)意味の単語を2つ選ぶ問題なので、正直そこまで語彙力がなくても、同等の意味の単語を選べばいいので、難易度は下がります。3のReading ComprehensionではGMAT対策が生きますし、GMATより簡単でストレートな問題が多いので比較的対応できると思います。
Verbalにおける最初の1セクション20問のうち、だいたい7問以上の正解で、次のセクション移行がMediumになり、最終スコアレンジ150超えが見えてきます(逆に6問以下だと次のセクションがEasyになり、どんなに頑張っても150を超えないらしい)。つまり、Sentence EquivalenceとReading Comprehensionの合計14問のうち、半分以上解ければVerbalで150超えが見えるので、必ずしも超難解な単語問題にこだわる必要はない、ということになります。実際、私はこの作戦に立ち、Sentence EquivalenceとReading Comprehensionをしっかり解くためこの2分野から解いていき、余った時間でText Completionを解きましたが、Text Completionは時間も足りないのでランダムクリックが多かったと思います。それでも換算700は出ていますので、途方もない超難解単語の暗記は必要ないというのが持論です。
そうはいっても、Sentence Equivalenceは単語問題ですし、Text Completionの単語問題も解けるに越したことはないので、最低限のGRE対策として”Essential Words for the GRE (Barron’s)”の頻出300 wordsを使って単語対策だけやりました。これは結構本番でも出てくる単語が多かったので効率よく対策できました。なお、GMATからの移行の場合、単語勉強以外は特に新しくGRE対策は必要ないと思います。そういう意味では、GMAT受験に行き詰まりを感じた場合は気軽にGREも受けてみるといいのかなと思います。
・Math
GREのMathは、GMATと比べると格段に簡単です。というのも、GREのMathはGMATで言うところのProblem Solvingしか出題されず、Data Sufficiencyという日本人が見慣れない形式の問題がないため、GMATよりもはるかに取り組みやすいはずです。さらに、Problem Solvingの問題自体もかなりGMATよりは簡単な気がします。従って、私の場合、GREのMathは文字通りゼロ対策でした。
<Essay & interview>
Q. 上述のカウンセラーに決めた理由、及び当該カウンセラーに対する感想を教えてください
私はAdam Markusをメインカウンセラーとして使用しました。費用は高めですが、実績は抜群です。これまで私の会社の社費受験生をクライアントとして多く抱えており、かなりの数がトップ校に合格しています。年末年始の繁忙期でもメールの返信は非常に早く、深夜まで厭わず働いてくれ、手を抜く・急に旅行でいなくなる等の不都合も一切なく、本当に仕事はプロフェッショナルです。良い点も改善すべき点もすべてはっきりと言ってくるので、そのダイレクトな言い方に苦手意識をもつ方もいるかもしれませんが、私はそのはっきりとしたアドバイスが非常に好きでした(エッセーの1stドラフトを送ったら、””Disaster. Super boring. We need to talk””とだけコメントされ泣きそうになったこともありましたが。。。)。また、非常にクオリティの高いモックインタビューを受けられます。各学校やインタビュー形式に合わせてモックインタビューのスタイルを変えてくれたり、わざと質問の回答中に割って入ってきて会話調にしてみたりと、本番を想定して色々なシチュエーションの対策をしてくれます。Adamに聞かれた質問が本番でも聞かれたこともあり、非常に良い練習ができました。
ただ、東京都内にいないので、VseeというSkypeのような通話アプリを使ってコミュニケーションします。対面ではないのでどうかと最初思いましたが、私は全く気になりませんでした。Adamがいなければ受験もうまくいっていなかったと思うので、個人的に非常にお勧めのカウンセラーです。ただ、生徒数を絞っているので、早めにコンタクトすることをお勧めします。私の場合、初動が遅くなり7月中旬頃にファーストコンタクトしましたが、最後の枠と言われました。
Q. エッセイについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
エッセーはアプリケーションの中で最重要です。日本人はスコアにこだわりすぎているように思いますが、スコアが異常に高い場合を除けば、「スコアはあくまで足切り+α、エッセー/インタビューで合否が決まる」と考えるべきです。たしかに定性的なエッセーやインタビューでは差が分かりにくく、定量的なスコアの方が差として見えやすいですし、私もそう思っていましたが、カウンセラーと話をしていたり、他の受験者とインタビュー練習をやりあっていたりすると、エッセーやインタビューのクオリティにもかなり差が出ているように感じました。実際、高スコアで落ちている人は何人もいますし、低スコアで合格している人も何人もいます。GMAT700で普通の受験生よりも、GMAT680だけど非常に面白い経歴・経験をエッセーでアピールしている受験生がいたら、後者を選ぶのは当たり前な気がします(これが、GMAT740、750とかだとまた話は違ってくると思いますが。要は、どの要素でアピールするか、ということですが、(特に)社費生は試験対策にかけられる時間が多くなく、GMAT750くらい行く人があまりいないので、結局みんな似通ったスコアになりがちで、そうするとエッセー/インタビューが鍵を握るようになるって感じかと思います)。
まずは、一番のコアとなるcareer goals / why MBAから始める方が大半かと思いますが、この問いに対しては、重要なのは一貫したロジックラインかと思います。”いかに差別化するかがエッセーでは重要”とよく言われますし、私も完全に同意ですが、このcareer goals / why MBAに対しては差別化というのは難しいと個人的には感じています。そもそもcareer goalsはその珍しさを競うものではありませんし、why MBAもあまりに差別化を狙い過ぎるとMBAにいく必然性が逆に薄れる気がします。それよりは、初めてエッセーを読む人に対して
「これまでの人生でやってきたこと(不足していること) + MBA(This school)でしか得られない学び・経験 ⇒ キャリアゴール」
という流れをいかに自然かつ論理的に訴えられるかがポイントな気がします(Adamはこのロジカルに書くということに対して、非常にシビアで有益なアドバイスをくれます)。実際、UCLAとLBSのアドミはこの流れを非常に意識して見ていると言っていました。
一方で、career goals / why MBA以外の質問(リーダーシップスタイルは?チームでの最大の貢献は?大事にしている価値観は?等)については、徹底的な差別化が必要かと思います。ただ、差別化するにおいても、特に、「①personalであること(一般論でないこと)、②MBAでの関連性・貢献が分かること(アドミ視点)」の二点は非常に重要だと思います。いざエッセードラフトしてみると案外一般論の文章を書いてしまいがちなので、「①personalであること、②MBAでの関連性が分かること(アドミ視点)」はエッセードラフトする際には頭に入れておいた方がいいと思います。
Q. 推薦状について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
自分だけの都合ではどうにもならない部分なので、地味にきつかったです。特に、推薦状は定型の共通質問を課す学校が多いのですが、中には独自の質問を課す学校があり、LBSが私の場合そうでした。LBSは独自に5問くらい設定していて、字数もかなり多く、非常に苦労しました。
私は派遣元の役員と、よく案件執行を一緒にしていた上司に推薦状を依頼しました。誰に依頼するのかという点については、自分をよく知る人の中で、可能であれば極力役職の高い人がいいと思います。
推薦状に関しては、エッセーの内容に対して、①エッセーには書いてない新しい観点を推薦状でアピールするパターンと、②自分がエッセーで既に書いてある強みやエピソードを、推薦状でさらに深掘りして強化してもらうパターンの、2つがあると思います。私は選択的に両方やりました。例えば、「リーダーシップや積極性」などは、自分で声高にエッセーで訴えても説得力に欠けると思ったので、エッセーでは触れず、逆に上の立場から見た視点の方が説得力があるので推薦状で新しいポイントとしてアピールしていただきました。一方で「数的スキルやファイナンススキル」については、エッセーでも触れていましたが、推薦状においても、上の立場から見てもプロフェッショナルとして十分通用するレベルであると(真実のほどは置いといて、、、)書いてもらい、深掘りしてもらいました。
私の場合は、12月の中旬頃から推薦状作成プロセスを始めたので、非常にギリギリになってしまい、推薦者のお二人にはご迷惑をおかけしました。推薦状はエッセーと”対”になるものだと思うので、あまりにエッセーができていない段階でやり始めてもしょうがないと思いますが、自分だけで完結しないプロセスなので、早めに取り掛かることをお勧めします。
Q. インタビューについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
インタビューは、受験プロセスの中で一番うまくいったと自負しているパートでした。定量的なものではないので巧拙を判断しにくいのですが、カウンセラーからもあまりダメ出しがなく、実際の面接官にも、合格後に面接のときのことを聞いたら「これまで色々な人を面接してきたが、非常に良かった」と言っていただけました。
色々な戦略があると思いますが、主に以下の3つがあると思います。
① スクリプトを用意せず話す
② スクリプトを用意するものの、全暗記はせずに、ポイントのみ適宜暗記するなどして抑え、話す
③ スクリプトを用意し、内容を丸暗記して話す
①の戦略をとっている人は個人的にはあまり知りません。ネイティブレベルの方じゃないとさすがにきついんじゃないかと思います。周囲の多くは②でしたが、私は③でした。もちろん一言一句暗記できていたわけではないですが、用意していた質問を聞かれた際には95%くらいはスクリプト通りに話していたと思いますし、予想外の質問が出てきたときも、暗記している内容をつなぎ合わせ応用し、話せていたと思います
スクリプトを用意するときのポイントは、「質問→答え」ではなく、「答え→質問」で用意することだと思います。つまり、リーダーシップスタイルは?あなたの強みは?チームで協働した経験は?などの問いに対して、一つ一つ答えを用意していては到底対応できません。そうではなくて、これまでの人生経験の中で、特徴的なエピソードネタを一つピックアップしてみて、「このエピソードは、自分自身の強みとして話せるし、チームで協働した経験としても使えるし、リーダーシップを発揮した経験としても話せる」というように、一つのエピソード(答え)がどんな質問の答えになりうるか、という逆方向で考えるといいと思います。おそらく一つのエピソードが複数の質問に対応できる答えになるはずなので、エピソードを増やしていけば面接で聞かれることに対してかなり対応力があがる気がします。
また、「丸暗記すると、暗記したように聞こえて非常にboring且つ、ぎこちなく聞こえるので暗記はすべきでない」とカウンセラーから言われることもあると思います。私個人の意見としては、うまく芝居すれば問題ないと思っています。つまり、暗記したことをツラツラ無感情に言うのではなく、適宜”間”を取ってみたり、わざと少し口ごもるタイミングを作ってみたり、次に話す言葉を思いついているのにわざと迷っているフリしてみたりして、私はうまく自然さを装っていました。特に純ジャパはこちらの方が圧倒的にうまくいくのではと思っています。
また、インタビュー対策では、Edの本領が発揮されます。Edから過去のインタビューレポートを大量にもらい、スクリプトを用意します。また、ウォートンやミシガンなど、グループディスカッションを課す学校については、Edが受験者を集めてグループディスカッション用の対策セミナーを開きます。かなりいい対策になるので参加をお勧めします。また、日本でのアラムナイ面接では、Edがその面接官を知っていたりします(昔、クライアントだった経緯があるとか)。その場合はEdから面接官の性格や雰囲気を聞くことができるので有益です。
インタビューは学校によってその扱いや形式がかなり異なります。ある学校はそもそもインタビューinvitationが来た段階で、かなり合格に近いと言われており、実際インタビューは在校生とのスカイプで、簡単な質問しかされず、逆質問も含め30分程度で終わりました。簡単すぎて拍子抜けしたのを覚えています。他方、他の学校では非常にインタビューが長く、質問も非常にトリッキーなもの(ロープレのような、「~の場合、あなたはどうする?」とか「仮に~のような状況になったら、あなたはどう思う?」など)が多く、2時間くらいかかりました。また、形式についても、オンキャンパスで面接受けるか、東京で日本人アラムナイとの面接か、あるいはスカイプ面接か、でも好みがかなり分かれると思います。各学校のインタビュースタイルを把握した上で対策されることをお勧めします。
カウンセラーとのモックインタビューは、計14回しました(John×5回、Adam×4回、Ed×3回、Jessica×1回、Steve×1回)。モックは、やればやるほどインタビュースキルが向上するのを感じましたが、当然ながら次第に効果が逓減していきますし、ただやみくもにモックをやっていても意味がなくて、「スクリプト作成⇒暗記⇒モック⇒スクリプト修正⇒暗記⇒モック」の繰り返しをいかに愚直にこなせるか、だと思います。
また、非常に苦労するのが、カウンセラーによって言うことが違う、ということです。例えば私の例でいうと、「walk me through your resume」という典型的なファーストquestionに対して、「私の人生は大分という日本のド田舎から始まって、周りが自然に囲まれた小さな小学校に通っていた。そこで実は今の妻と出会い、去年結婚したんだ。」みたいな、超パーソナルな情報をいきなりぶっこんでみたところ、あるカウンセラーは「素晴らしい!!」と言い、別のカウンセラーからは「意味わからんからやめろ」と言われました。また、別の例でいうと、UCLAの志望動機として、「LAという素晴らしいロケーションに住みたい」と言ってみたところ、あるカウンセラーは「その通りだと思う!」と言い、別のカウンセラーからは「勉強しに行くんだからやめろ」と言われました。正直、このように、カウンセラーによって言うことが違うという現象はかなり発生します。結局、人によって捉え方が違うということで、カウンセラーの捉え方が違うように、面接官によっても刺さるポイントは千差万別なので、ある意味、カウンセラーによって言うことが違うというのは当たり前なんだと思います。じゃあどうするんだということでいうと、私の場合は、
① どのカウンセラーからもダメ出しされなかったネタは、面接でも積極的に言う
② カウンセラーによって意見が割れるネタは、面接官によっても捉え方が変わるということなので、本番で面接官の様子を見て言うか決める
③ 複数のカウンセラーからダメ出しされたネタは修正する
というような、なんとなくのルールを持っていました。
<学校選択>
Q. 受験校はどのように選択しましたか。
受験校の選定については、各人のスコア状況(および見通し・自信)やリスク選好度、post MBA、趣味趣向などによってどこを志望校とするか非常に個別性の強いものだと思いますので、一概にこれがいいというものはないと思いますが、私の受験校選定は以下のような基準がありました。
私の場合は、「①(ある程度の)ランキング、②受かりやすさ、③ロケーション、④各校の特色・プログラム」を軸に選びました。
① ランキングは一番手っ取り早く分かりやすいですし、卒業後のopportunityや人脈形成、その他諸々考えても、やはりMBAはランキングがある程度重要だと感じます。
② そうはいっても受からないと何も始まらないので、自分と同じようなバックグラウンドの人や日本人合格数、社費生の合格実績等を参考に、なるべく受かりやすそうな学校を選ぼうと考えました。
③ ロケーションについては、インターンやゲストスピーカーなど諸々のopportunityは大都市の方が多い印象を受けたことや、英語が得意でない妻を帯同する予定だったことなどから、大都市や住みやすそうな町を選びました。
④ MBA受験を開始した当初は各校のプログラムの違いはほぼ分かっていませんでしたが、調べるうちにかなり学校ごとに特色があることを理解しました。私の場合は、カリキュラムの柔軟性(あまりに必須科目が多いのは、この歳になってきついなと感じたので、、、)と実地プログラムの充実度を主に重視していました。
Q. 進学校の決め手は何でしたか。
前述の基準に照らして、シカゴブースが最も魅力的でした。また、ビジットした際の雰囲気や、在校生・卒業生の方と話した感触も一番自分に合っていると感じたためです。
<その他>
Q. キャンパスビジットを行った場合、実施時期や内容について教えてください。(ビジット実施校、実施時期、実施内容、訪問した人、選考においてどのような効果があったか、など)
受験校(Chicago Booth, LBS, UCLA Anderson, Michigan Ross, Texas McCombs)すべてビジットしました。業務の関係から、二回に分けて、一回目は2nd round直前の12月、二回目は2nd roundアプライ後の1月に実施しました。
選考においてどこまで効果があったかは不明です。ただ、インタビューのときのネタになるのは事実です。why schoolの答えのひとつとして、「学校・クラス・人の雰囲気に惹かれた」と仮に言ったとしても、ビジットしてないのでは説得力があまりないと思います。”どうしてもこの学校に入りたい”という熱意がある受験生にとって、その学校をビジットしない合理的な理由はないため、面接官に熱意を見せるためにもビジットはできるならした方が望ましいと思います。
また、ビジットは自身の進学先選びの参考になりますし、現地の雰囲気に触れることは非常に重要なので、選考に有利・不利という考えを置いておいたとしても、少々無理してもビジットはした方がいいかと思っています。
Advice and Messages
Q. 失敗談や後悔していること、もっと早く知っておきたかったことなど、今後受験する方々へのアドバイスがあれば教えてください。
・3C分析をしてみる
受験対策において、いわゆる3C分析のフレームワークはおすすめです。「Customer →学校、Competitor →他の受験生、Company →自分」と置き換えてそれぞれ分析してみると、どのように受験対策をすべきかが分かりやすいと思います。Customerに関していうと、例えば学校によってプログラムやカルチャー、理念が異なりますし、それに従って、求める学生像や重視しているポイントも異なります。また、Competitorについても、例えば自分と同じようなバックグラウンドの人がどの程度同じ学校を受験するのか、他の受験生はエッセーや面接ではどういう戦略で臨んでいるのか、などを考えると色々見えてくるものはあると思います。そして最後に、自分の分析ですが、そのような競争環境の中で、自分をどう差別化するのか、自分に得意なものは何で、弱みは何なのか、それに対する対策はどうすべきか、などを整理すると受験対策を戦略的に進められるのではないかと思います。
・柔軟に考える/自分をもつ
MBA受験は色々な通説・伝説(「GMAT700ないと無理」「30代は不利」「私費は不利」「金融バックグラウンドはありきたり」「○○学校は日本人不利」等)があり、型にはまりがちです。ですが、合格者と交流していると、あまりそういった通説は当てにし過ぎるのも良くないかなと感じます。みなさん様々な状況の中で、なにかしら悩みを抱えながら合格しています。私の場合も、GMATにこだわっていましたが、GREを試しに受けてみてスコアが出てだいぶ楽になりました。また、金融バックグラウンドを気にしていましたが、蓋を開けてみるとそれで不利に扱われたようには感じませんでした。結局、柔軟に考え、自分をしっかりもつということが重要なのではないでしょうか。
Q. 一言メッセージ
どの学校の合格者・卒業生と話しても、「MBA受験はもう二度とやりたくない」とみなさん口を揃えて言います。私も、仕事やプライベートとMBA受験を両立することは非常に大変でしたが、多くの在校生/卒業生、カウンセラー、上司/後輩、友人や同期、そして妻に多大なサポートをいただき、運よく合格することができました。この場を借りて、御礼申し上げます。
受験生の皆様にとっては、合格する日まで精神/肉体的に非常にタフな期間になろうかと思います。ただ、私個人は、思い返すと、10代や20代前半の頃と比べ、20代後半になってからは圧倒的に”挑戦すること”が少なくなったと思っており、その日その日をただ漠然と過ごす日々が多くなったように感じていました。おそらくMBA受験をしていなければ、いまこの瞬間も、ただ仕事して、なんとなく毎日を過ごしていたような気がします。そんな日々も楽しいといえば楽しいのかもしれませんが、いつの間にかつまらない人生になったなあと思うこともあって、そういう意味ではMBA受験は久しぶりにもらった挑戦の場かな、と捉えていました。別に受験失敗しても死ぬわけでもなく、だとしたら、何もない平凡な日々を過ごすよりは、この辛いけど少しは刺激のあるMBA受験の機会をポジティブに捉え、全力投球した方が人生楽しめる気がしていて、そう思うことでMBA受験を乗り越えることができたように思います。
一生に一度しかないMBA受験だと思いますので、どうか悔いのない受験にしてください。皆様のMBA受験の成功を心よりお祈りしています!