投稿者(イニシャル):S.U
進学予定校:Carnegie Mellon University / Tepper School of Business
・ カテゴリ: 【MBA】
・ 地域: 【アメリカ】
・ 受験校:MIT Sloan, Michigan Ross, CMU Tepper, Kellogg
・ 合格校:CMU Tepper
・ 性別: 【男性】
・ 出願時年齢: 【26歳~30歳】
・ 海外経験の有無: 【1年~3年未満】
・ 費用: 【社費】
・ 受験した試験: 【GMAT/TOEFL】
・ 塾・カウンセラー:【AGOS/その他(Bryan Shih)】
・ 奨学金: 【未取得】
・ 留学の目的: 【スキルアップ】
Introduction
Q. バックグラウンドや職務経験などについて、教えてください。
海外向け化学プラントの加熱炉(Furnace)設計エンジニアをしています。設計と言っても、図面を自分で描くわけではなく、プラントオーナーの要求をブレークダウンし、設計要求まで落とし込み、海外のメーカーに詳細設計、製造をさせるのが仕事です。現地建設、試運転にも立ち会うので、長期で現場出張にも行きます。これまで、現場にはブルネイに2ヶ月間、アルジェリアに13ヶ月間趣き、アジア、欧米、中東など多国籍なメンバーで、化学プラントの建設、試運転を行いました。
Why MBA?
Q.なぜ、MBAに行こうと思ったのですか。(そのきっかけや理由を教えてください。)
アルジェリア現地でプロジェクトマネージメントの失敗から来る大問題を経験したからです。当社では、優秀と言われるエンジニアが、40歳、50歳になってプロジェクトマネージャーに抜擢されることが多くあります。しかし、海外向け化学プラントでは、客先も海外、部品を作るメーカーも海外、建設業者も海外の方々との仕事で、それぞれ国が異なり、当然文化も異なってきます。各文化に合わせた仕事の進め方や、交渉術、リスクマネージメントなど、エンジニアというようよりもむしろビジネススキルが必要とされるプロジェクトマネージャーですが、エンジニア感覚でプロジェクトマネージメントをしてしまうプロジェクトマネージャーも多くいます。アルジェリア現地では、とある交渉のもつれから数億円単位の損失に発展する可能性のある大問題を目の当たりにし、その問題解決のリーダーを経験しました。数ヶ月の格闘の末、その問題なプロジェクトマネージメント遂行のカギはビジネススキルだと考え、MBAを目指すこととなりました。
Q.留学の目的や活動予定について教えてください。
目的は、数千億円規模の化学プラントのプロジェクトを円滑に進めることが出来るプロジェクトマネージメントスキルの習得です。しかし、プロジェクトマネージメントスキルという名前のスキルは無く、交渉術、オペレーション、リーダーシップなどの、ハード、ソフトスキルの複合体です。よって、MBAでは、好き嫌いをせず、あらゆる科目をまんべんなく学んできたいと考えています。やはりその中でも、上記の交渉術やオペレーションは特に注力していきたいです。
Q.留学後のビジョンを教えてください。
短期的には、プロジェクトエンジニアという、エンジニアチームのリーダーとして活動したいと考えています。プロジェクトエンジニアはプロジェクトマネージャーの補佐のような役割で、エンジニア達とプロジェクトマネージャーをつなぐ、パイプのような仕事です。そこでエンジニア達をリーディングし、実績を残した後、プロジェクトマネージャーとなりたいと考えております。これが中期的な目標です。長期的には、化学プラント部門全体の経営に関わり達と考えております。
Preparation for MBA application
Q.MBAを考え始めてから、実際に受験するまではどのようなスケジュールで準備をしましたか。
おおよそ以下のスケジュール感で準備をしました。
2014年3月: 社費の社内選考に合格。TOEFL、GMATの勉強を本格化。
2014年5月: GMAT1回目(560点)
2014年7月: GMAT2回目(640点)、カウンセラー(Bryan Shih)と契約。レジュメ作成開始。AGOS MBA夏祭り参加。
2014年8月: GMAT3回目(660点)⇒出願スコア。MBA志望動機や、過去のリーダーシップ経験などを整理。
2014年11月: 数え切れないほどのTOEFL受験の末、104点取得。エッセイ作成を本格化。
2015年1月: 志望校5校応募。Ross不合格。Tepper、Kellogg面接(On-campus)。
2015年3月: Tepper合格、MIT Sloan、Kellogg不合格。
Q.大学院や受験方法についての情報収集はどのようにして行いましたか。(Info session, OB/OG訪問、Campus Visitなど)
AGOS MBA夏祭りへの参加や、卒業生達のブログ、各大学の日本人有志のサイトなどが情報収集の中心でした。気になる大学のInfo sessionがあれば必ず参加しました。
Q.キャンパスビジットを行った場合、実施時期や内容について教えてください。 (ビジット実施校、実施時期、実施内容、訪問した人、選考においてどのような効果があったか、など)
キャンパスビジットはしませんでした。
Q.志望校はどのように選択しましたか。
テック系に強い、または数量分析に力を入れている大学を軸に選定しました(KelloggはやはりCollaborative cultureに惹かれました)。短期的目標として、プロジェクトエンジニアになりたいと書きましたが、プロジェクトの方向性を伝える際に、エンジニア達を納得させるためには、数値的根拠を示すことが最短の道です。
Q.スクール、カウンセラーなどはどのようにして活用しましたか。(可能であれば具体名も)
TOEFL、GMAT対策は最大手のAGOSを利用しました。授業の質は総じて高く、特にGMATの中山先生の講義は理路整然としていて非常に分かりやすかったです。カウンセラーは、評価の高いBryan Shihと契約しました。仕事柄長期の出張が多く、遠隔でもメールやSkypeで迅速な対応をしてもらいたかったので、AGOSのカウンセラーよりも、足の軽い個人カウンセラーが良いと考えていました。結果的に、自分で書いたエッセーに深い洞察と鋭い指摘を加えてもらい、完成度の高いモノを仕上げられたと考えています。
Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
・ TOEFL・IELTS(スコア(R/L/S/W)、テキスト、勉強法、受験履歴など)
最終スコアはR28 L26 S22 W28のトータル104点です。初回受験(AGOS受講前)58点から始めて、1年半かけて104点まで到達しました。それぞれの科目の勉強法は、多くのサイトで皆様が言われている通りで、私が特筆すべきものは無いのですが、一点書かせていただくとすれば、(特に現在の得点が低い方は)単語暗記を集中すべきだと思います。私はiKnowというサービスを利用し、単語力を上げました。ゲーム感覚で単語力を鍛えられる上、PCでも携帯アプリでも利用でき、さらにそれぞれ同期しています。時間が経てば同様のサービスがいろいろ出てくるのかもしれませんが、2014年現在は、iKnowは単語力の引き上げに一押しです。
・ GMAT・GRE(スコア(V/M/IR/AWA)、テキスト、勉強法、受験履歴など)
最終スコアはV32 M49 IR5 AWA5.0のトータル660です。残念ながら、正直、最後まで身体に合わなかったテストでした。かけた時間・費用の割にスコアを伸ばせなかったので、他の方の体験記を参照いただければと思います。
・ エッセー
メカニカルエンジニアからMBAを目指す理由をいかに相手にわかってもらうか、に集中しました。アルジェリア現地での壮絶な体験をふまえ、化学プラントのプロジェクトマネージメントにいかにビジネス要素が強いかを盛り込みました。カウンセラーの的確な指摘により、徐々にレベルの高いエッセーを作り込んでいくことができました。
・ 推薦状
会社の上司にお願いしました。普段から英語を使っている部署なので、純粋な英語部分が問題になることはほとんどありませんでした。また、事前に「こういうポイントを書いて欲しい」とお願いしていたことで、推薦状はかなり早期に完成していたように思います。
・ インタビュー
もともと人前で自分の考えを話すことは苦手ではなかったので、質問内容をあらかじめ想定し、それをすらすら言えるように心がけました。面接ほど練習をしてし過ぎるものはないと思っています。カウンセラーとSkypeで面接練習を行うことで、段々と自信を深めていきました。本番は、笑顔で、楽しむことだけを考えました。
Q.MBA受験準備にかかった費用について、教えてください。
TOEFL予備校+TOEFL受験:100万円
GMAT予備校+GMAT受験:70万円
カウンセラー:85万円
インタビュー(On-campus)旅費:20万円
Q.自己PRとして、どのような内容をアピールしましたか。
①アルジェリアで、15カ国以上の人達と一緒に、数千億円以上の化学プラントを建設・試運転をした経験があること。
②大学時代、サークルのプレイングマネージャーという役職でテニスを取りまとめ、大学全体のテニストーナメントで優勝したこと。
Preparation for MBA
Q.進学校の決め手は何でしたか。
Tepperが数量的分析に力点を置いていることと、その人数の少なさです。エンジニアのリーダーになっていくためには、数値的根拠を持っていることが非常に大事です。その点、Tepperが数量的分析に力点を置いていることは、自分のMBAの目的に合致していました。また、大学でもそうでしたが、少人数のグループで、苦楽を共にすることで成長してきたと考えていました。その点、良い意味でのTepperの人数の少なさは、非常に魅力的でした。
Q.MBA留学にあたって、必要費用はどのようにして調達しましたか。
社費派遣で、100%会社負担です。
Q.奨学金に応募をした場合、奨学金の内容や応募方法などについて教えてください。
応募していません。
Advice and Messages
Q.失敗談や後悔していること、もっと早く知っておきたかったことなど、今後受験する方々へのアドバイスがあれば教えてください。
仕方の無いことですが、MBA受験の勉強は、完全に会社業務とは別に扱われていたので、勉強時間を捻出するのに非常に苦労しました。上司ともう少し業務負荷について相談していればよかったかな、と感じています。
Q. 一言メッセージ
友達と遊ぶ時間も極力減らし、なかなか上がらない点数にストレスがたまることも多くありましたが、結果的に志望校の一つに合格でき、非常にありがたく思っています。ここがスタート地点なので、気持ちを入れ直して、MBAを実りあるものにしようと思います。業務が忙しい方は、やはり準備は早め、早めにしておくのが良いと思います。