投稿者プロフィール
投稿者(ペンネームorイニシャル):MS
進学予定校:The Wharton School of The University of Pennsylvania
カテゴリ: MBA
地域: アメリカ
受験校: Wharton, HBS, Kellogg (全てR1)
インタビュー実施校:Wharton, HBS, Kellogg
合格校:Wharton
性別: 女性
出願時年齢: 26歳~30歳
海外経験と期間: 入社後3年半ロンドン駐在
費用: 私費
奨学金: 応募・検討中
最終学歴: 国内・国立・大学・文系
GPA:3.0
受験した試験と出願スコア: GMAT:740(V 38 /Q 51 /IR 7 /AWA 5.0)/TOEFL:110(R 29 /L 30 /S 23 /W 28)
塾(試験対策):濱口塾、Web TOEFL
カウンセラー:江戸義塾, Interface
Introduction
Q. バックグラウンドや職務経験などについて、教えてください。
大学卒業後、都市銀行に入行。3年間千葉県の支店にて中堅・中小企業営業。毎日車で県内を走り回る。その後トレーニーとしてロンドン支店に異動し、EMEA(欧州・中東・アフリカ)ポートフォリオのリスク管理・財務企画に従事。派遣行員に切り替わり、当初1年の予定だったが3年半駐在。なので、テストも面接も全てロンドンで行いました。
Why MBA?
Q.なぜ、MBAに行こうと思ったのですか。(そのきっかけや理由を教えてください。)
(1) 様々な人材を率いることができるマネジメントになりたい
ロンドン支店は日本人派遣行員が1割しかいない、diverseな環境だったため、様々な人材を束ねるマネジメントの難しさを感じる場面が多くありました。そのために、一度会社を離れて、マネジメントをしっかり学びたいという思いを抱くようになりました。
(2) 日本の労働環境を、色んな人が働きやすいものにしたい
長時間労働カルチャーの弊害を目にする機会が多かったことに加え、ロンドンでフレキシブルな働き方の効用を身をもって実感したため、日本の労働環境を変えたい!と強く思うようになりました。そのために、MBAで各国のdiversity促進のためのプラクティスを学び、日本に持ち帰りたいと考えました。
(3) アメリカに住んでみたい
人生一度きりなので、出来るだけ色んなものを見て、色んな人に会いたい、という思いが常にあったため、日本、イギリスときて、次はアメリカに住んでみたいと思っていました。ロンドンでヨーロッパ人とは大凡交流できたので、今度はアメリカ人の考え方やプラクティスを知りたいという思いもありました。
(4) MBA現役生・卒業生のようになりたい
MBA留学をぼんやりとしか考えていなかった頃から、現役生・卒業生の方にお話を聞かせて頂いていました。その際、皆さんの並外れた情熱や行動力、そして親切さに感銘を受け、私もこうなりたい!と強く思いました。朱に交われば、ではないですが、ビジネススクールに行ってこういう方々と共に学びたい、共に成長したいと思うようになりました。
Q.留学の目的や活動予定について教えてください。
活動予定については、勉強に注力することに加え、Wharton Women In Business (WWIB)に入るつもりです。Whartonでも有数のアクティブなクラブと聞いており、自分の興味分野にもかなり近いので、積極的にinvolveするつもりです。
Q.留学後のビジョンを教えてください。
経営者になるのが夢なので、それに向けて経営判断や組織をまとめる力が磨ける仕事に就きたいと思っています。
Preparation for MBA application
<概論>
Q.MBAを考え始めてから、実際に受験するまではどのようなスケジュールで準備をしましたか。
2012年:ロンドン転勤
2013年:英語の勉強も兼ね、TOEFLは月イチペースで受験
2014年
年初 卒業生にskypeで話を聞いたり、近場のLBSやIESE等欧州学校の説明会に参加。欧州の学校にはあまりわくわくせず。やはりアメリカに行きたいと思う。
5月初旬 Campus Visit: HBS, Tuck, Kellogg, Booth
5/10 TOEFL110→出願スコア。もうちょっと高得点が出るまで勉強すべきかとも思ったが、濱口先生に相談したところ、GMATへのシフトを強く勧められたため、TOEFL終了。GMATに完全切り替え。
9/29 GMAT670 -> 1回で終わらせるつもりで勉強していたため、凹む。
11/11 GMAT650 -> PC前で放心。帰ったら捨てるつもりでいたGMATの教材の山が頭に浮かぶ。濱口先生に泣きついたところ、670取れる力がついているのだから大丈夫、勉強方法は間違っていないと強く励まされる。苦手分野を集中的に勉強するよう提案して下さり、RCに苦手意識が強いことを思い出したので、The Economist購読開始(後述)。GMATの教材は見るのも嫌だったので、見えないところに隠しておいた。
11/13 Perfumeロンドンライブに参加。完全なにわかファンだったが元気をもらう。
2015年
1月 社費結果→残念ながら不合格。上司の前で号泣。私費での出願を決意。
2/23 GMAT740
3月 InterfaceのEarly Birdコース開始。1ヶ月でWhy MBAのドラフトとレジュメの第一稿を作成。
4月中旬 Campus Visit: Wharton, NYU, Columbia, HBS
5月 カウンセラーはEdにお願いすることに決める。seminar等にskype参加しつつ、why MBAからエッセーを書き始める。skypeでのカウンセリングを、最初は2週間に1回、8月から毎週。
・Wharton: 30回くらい書き直す。エッセーへのフィードバックを頂いた在校生、卒業生の方々は5-10人。
・HBS:同50回、5-10人。
・Kellogg:同30回、5-10人。
6月 受験に100%注力すべく、大好きな旅行を一旦やめる。これ以降夏休みもひたすら準備。
8月 休職留学が承認される
9月 3校出願完了 -> interview準備開始 (本当はColumbiaにも出願したかったが、完全に気力が尽きていた)
カウンセラーと全てskypeで練習
・Wharton GD練習(朝3時とか・・しんどかった)×2回, カウンセラー2人×3回
・HBS カウンセラー5人×3回ずつ位
・Kellogg カウンセラー2人×3回
加えて、9月後半から、毎週末2時間イギリス人の英語教師とマンツーマンレッスン。
Kelloggのビデオエッセーも含め、想定問題と回答をつくっておき、質問を出してもらって答える、という練習を繰り返した。
10/9 Kellogg interview @BBC (出願から面接まであまりに短かったので慌てたが、なんとか間に合った、と思う)
10-11月は精神的に最も追いつめられていた時期。それまではテレビのチャートミュージックチャンネルをよく見ていたのですが、幸せそうなMVには耐えられずチャンネルを変えていたくらいです(Maroon 5のSugarなんかは特に鬼門でした)。
11/17 Wharton interview @UBS
11/19 HBS interview @Pall Mall
12月 出願結果出揃う
Q.大学院や受験方法についての情報収集はどのようにして行いましたか。(Info session, OB/OG訪問、Campus Visitなど)
(1) 在校生、卒業生の方のお話を伺う
ダントツに役立ちました。皆さんお忙しい中、貴重な時間を快く割いて下さって、本当に感謝しています。
(2) Campus visit
アメリカ観光も兼ねて行きましたが、学校や都市の雰囲気を知るのに良かったです。Visitでの印象が出願校の決め手にもなりました。
(3) info session
参加した学校:IESE, IE, LBS, HEC, Wharton, UCLA, Berkeley, HBS, Columbia, Stanford, Cornell
ロンドンではMBAトップ校ほぼすべてがinfo sessionをしていたので、そこはラッキーだった。特にCornellのアドミッションがとても親切で感動。
(4) website
公式ホームページや日本人学生のサイトは、くまなくチェックした。
Q.MBA受験準備にかかった費用について、教えてください。
あまり計算したくないが、通算2年以上かけているので、優に百万は超えているはず。
Q.MBA留学にあたって、必要費用(受験費用や、進学後の授業料・生活費等)はどのようにして調達しましたか。
貯金と、親からの借金。奨学金にも応募したかったが、海外在住の日本人が応募できるものはほとんどなかった。世知辛い。
<スコアメイク>
Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
TOEFL・IELTS(科目別(R/L/S/W)の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
・公式テキスト
リスニングが苦手だったので、スクリプトのシャドーイングを繰り返し行いました。そのあと、どういうポイントが問題になるのか、答はどういうかたちなのか、も何度も繰り返し確認しました。これは効果があったと思います。あと、濱口先生からMatthewのListeningクラスの音声を1授業分だけもらって、エッセンスを勉強しました。
スピーキングは良くあるテーマにはテンプレートをつくって暗記しました。一番体力を割いたのはスピーキングでしたが、結局点数はあまり上がりませんでした。
・Web TOEFL (Writing)
とても良かった。おかげでWritingが一気に5,6点上がりました。非常におすすめ。
・TOEFLテスト英単語3800
何回も繰り返し読み、丸暗記を心がけた。(が、どれくらい身に付いたかは何とも言えない)
・Podcast
60-secondシリーズ。リスニング対策として、通勤時に1.5倍とか2倍速で聞いていましたが、効果の程は正直良く分かりません。。テーマは面白いので飽きない。
http://www.scientificamerican.com/podcast/60-second-science/
GMAT・GRE(科目別の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
・濱口塾
音声とPDFを大量に頂き、ひたすら解く。解説付き問題のパートを2周回した後、練習問題パートを何度も解きました。毎日のように濱口先生に質問メールを送っていました。GMAT2度目で点数が下がった際も、力強く励まして頂き、救われました。
授業の音声はとても良かったです。生徒の方の声が入っているので、頑張っているのは自分だけじゃない!と心を強く持つことが出来たし、たまに鈴虫の音色が聞こえたりして風流な気持ちになりました。
・公式テキスト
・エコノミスト・チャレンジ
GMAT2度目で点数が下がり、GMATの問題を一切見る気がなくなった14年11月頃にThe Economistの購読を始めました。VerbalのRCで精神力を消耗しがちだったので、英語の長文への苦手意識をなくすべく、毎週全部の記事を読むことをタスクにしました。仕事中以外は常に読んで、それでも1週間かけてやっと読み終わるペースでした。長文に耐える力が身に付いたことに加え、語彙も増えたし、世界の時事問題にも詳しくなれたので、非常に良かったです。音声もついてくるので、British Englishのリスニング対策にもおすすめ。
<Essay & Interview>
Q.上述のカウンセラーに決めた理由、及び当該カウンセラーに対する感想を教えてください
・理由:何人かのカウンセラーとやりとりしている中で、一番緊張せず話せたのがEdだったから。また、信頼・尊敬する先輩がEdを強く勧めて下さったから。
・感想:Edのおかげで合格したようなもの。常にpositiveに、良い結果を信じ続けてくれたのが本当に有り難かった。エッセーでは、こういうことを書け、とは一切言ってくれないので、自分自身と格闘するしかないのだが、Edの指摘や助言のおかげで、自身を深く掘り下げることができた。心の奥底にある体験や、それに基づくcore valueや自分の強み、これまで生きてきた中でのhabitについて、正直な気持ちを文章にすることが出来たと思う。また、実際の面接ではEdとのmock interviewに似た質問が多かった。
Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。
・エッセー
準備方法・苦労した点:最初は本当に何も書けず、毎日涙涙でした。それでも何か絞り出して、フィードバックをもらって、ということを繰り返し、一歩ずつ進んでいった感じです。締切が早い順に書いたので、HBSを1ヶ月半くらいかけて書き、それで大枠の道筋がたったので、それをベースにWhartonとKelloggを終わらせました。
工夫した点:①とにかく一人でも多くの方からフィードバックをもらうこと。カウンセラーはもちろんのこと、在校生や卒業生の方々にも多くのコメントを頂きました。それを取捨選択するのは自分ですが、思ってもみないような視点からコメントを頂けたので、本当に有り難かったです。 ②合格者の方のエッセーを読ませてもらい、ストーリーの組み立て方や言葉の使い方を勉強した。特に動詞はかなり大事だと思ったので、いい動詞があったら自分でも使った。重複表現を避け、出来るだけ洗練された文章にするために、Wordhippoという類語検索サイトがとてもおすすめです。
・推薦状
直属の上司2名(日本人)にお願いしました。お二人とも、休職する部下に快く書いて下さった。恵まれていたと思います。
・インタビュー
想定問答集を用意し、ある程度スクリプトをつくって、鏡の前で練習。Walk Me Through Your Resumeなど鉄板のものは、完璧に暗記するようにした。Skypeでのカウンセラーとのmock interviewでは、必ず録画して、セッションの倍の時間をかけて復習した。
あとは、気分転換も兼ねて、Youtubeで著名人(日本語話者、英語話者問わず)の講演を見て、伝わる話し方や言葉の選び方、話の構成などを勉強した。メジャーどころはTEDかと思いますが、グロービス知見録もためになりました。
Q.エッセー及びインタビューを通じて、自己PRとして、どのような内容をアピールしましたか。
努力家であること/team-orientedであること/diverseな環境での駐在員経験/社内表彰/イギリス人同僚とfemale empowermentのイニシアチブたちあげ/poetry(短歌)のコンクールで優勝
<学校選択>
Q.受験校はどのように選択しましたか。
私費なのでランキング上位に拘った。あとは、気候が肌に合う東海岸で、General Managementがしっかり学べる学校を選んだ。
Q.進学校の決め手は何でしたか。
本当に行きたいと思った3校しかアプライしなかった。その結果Whartonのみ合格したので、諸手をあげて進学を決めました。
<その他>
Q.キャンパスビジットを行った場合、実施時期や内容について教えてください。(ビジット実施校、実施時期、実施内容、訪問した人、選考においてどのような効果があったか、など)
前述スケジュールの通りです。事前に日本人学生のサイトやブログを通して、在校生の方とコンタクトしておき、お話を伺う時間をつくっておきました。準備として、ホームページをくまなく見て、授業スケジュール等は調べて質問も用意していきました。おかげで学校の理解が深まったことに加え、エッセー・インタビューのネタが出来ました。
反省点としては、Whartonでvisitする授業を、マクロ経済やコーポレートファイナンスといった、コア授業を選んでしまったこと。どの学校にもある授業よりも、エッジのきいた授業、自分の興味のある授業(例えばアントレとか)を選べばよかったなと思います。
Advice and Messages
Q.失敗談や後悔していること、もっと早く知っておきたかったことなど、今後受験する方々へのアドバイスがあれば教えてください。
(1) エッセイを書く順番
はじめにHBSの獏とした設問エッセーから始めたため、苦労した。Columbiaのような小問がいくつかある学校から始めてもよかったかなと思う。あくまでも人によると思いますが。
(2) 体調管理
エッセーがどうしても書けず、朝5時まで粘って8時に起きて出勤、という生活をしていたところ、過度の心労と睡眠不足で体調を崩した。病院にいくにも電車に乗れる状態ではなかったため、タクシーで往復。人生で最悪の一日だった。インタビュー準備期間はこの反省を活かし、睡眠時間はしっかりとるようにした。倒れては元も子もないので、皆様も体調にはお気をつけ下さい。
Q. 一言メッセージ
頑張った結果が出るのに時間がかかることがあっても、自信を持って前進し続けることが大事だと感じています。
皆さまの受験が実り多きものになることを、心より祈念申し上げます。
(余談ですが、ロンドンから受験される方があれば、カフェでのPC作業をおすすめします!ブログ書いているので参考になれば。 https://globetrotfromtokyo.wordpress.com)