合格体験記 / ロンドン・ビジネス・スクール /London Business School / ET

海外MBAドットコム

投稿者(イニシャル):E.T
進学予定校:London Business School

・ カテゴリ: 【MBA】
・ 地域: 【ヨーロッパ/アメリカ】
・ 受験校:LBS, IESE, HEC, IE Business School, ESADE, Cambridge, Wharton, Kellogg, Fuqua, New York, UNC, Texas, Michigan
・ 合格校:LBS, IESE, HEC, IE Business School, ESADE, Cambridge (途中辞退)

・ 性別:  【男性】
・ 出願時年齢: 【31歳〜35歳】
・ 海外経験の有無: 【3年~5年未満】
・ 費用: 【社費】

・ 受験した試験: 【GMAT/TOEFL】
・ 塾・カウンセラー:【Affinity/江戸義塾/濱口塾/Interface/YES】
・ 奨学金: 【未取得】
・ 留学の目的: 【スキルアップ/海外経験/ネットワークづくり】

1. Introduction
バックグラウンド・職務経験
“苦手科目英語のなんちゃって帰国子女、理系男子、コンサル”
 30代、男、妻子有り。プロパーでコンサル入社、現在に至る
 なんちゃって帰国子女。幼少期を米国で過ごしたため、“英語はNative”と誤解され続けてきたが…
 中・校時代の苦手科目は英語(国語、社会は言わずもがな)。The 理系
 大学1年時TOEIC スコア:死んでも言わない
 社会人1年目TOEIC スコア:600点 (猛勉強の末)
 学生時代は宇宙物理を研究
 超高密度天体の内部構造(ブラックホール、中性子星、白色矮星)
 恒星の生涯
 銀河内の星の力学
 原始惑星の形成過程 等
 3つの分野を経験
 1 – 4年目:金融。証券会社、保険会社向けの業務改革、中期経営ビジョン策定、事業再生 等。海外色ゼロ
 5 – 6年目:採用。自社コンサル部門の専任採用担当。10,000人位の学生に会う
 7年目 – :インフラ。商社、重工メーカの海外進出、グローバル事業戦略策定、海外M&A 等
 現部に異動後は、留学を意識してグローバル関連の案件に意識的に関与
 趣味・課外活動
 冒険(世界遺産巡り)
 サイクリング(新婚旅行は自転車でバリ島一周(500 km))

2. Why MBA?

(1) MBA志望のきっかけ・理由
 入社以来バリバリコンサルプロジェクトを実施し、プロジェクトリーダもこなし、とてつもないスピードでの成長を実感
 中堅になるに従い、経験値の蓄積と同時に、成長曲線が緩やかになっていく感覚
 振り返ると、経営戦略も、事業戦略も、機能戦略も、業務改革も、一通り経験した。が、プロジェクトベースで走りながら学んでいったため、ファイナンスも、アカウンティングも、マーケティングも、組織・人事も、輪郭は理解していても所々欠けたピースがあることに気付く
 例: Multiple の業界水準は頭に入っているが、そのFinance理論に基づく背景や妥当性を問われると“???”なイメージ
 30代という人生の節目に、アカデミックな側面からビジネス分野を網羅的・俯瞰的・体系的に学び直すことで、欠けたピースを埋めていくことで、今一度非連続な成長をするためのきっかけが欲しい
 加えて、海外武者修行。人生どう行きたいか? どのように社会と関わっていきたいか? を問い直し、世界を舞台にビジネスというリングで戦って行きたいと再確認。2年間どっぷり海外の荒波にさらされることで、そのリングへのチケットを手に入れたい

(2) 留学の目的・活動予定
 ほぼ前述
 ハードスキル全般のアカデミックアプローチからの再確認。ファイナンス、組織論等は相対的に“ピースが欠け気味”なので、重点的に学習予定
 欧米式リーダシップの体感。これまでの海外拠点とのコワーク・グローバルプロジェクトを通して、大和式のそれとは大きく異なると実感。でも、実態が良く分からない。クラスメイトとの課内・課外での交わりを通して自分のものにしていきたい
 世界中に、冠婚葬祭に呼び合うレベルのLife time friends を作りたい
 加えて、趣味(世界遺産巡り) から御察し下さい

(3) 留学後のビジョン
 短期的には海外系コンサルプロジェクトを極める(After Strategy までの支援の強化)
 中期的には自社の海外拠点立ち上げ
 長期的には自社の海外戦略担当、特にM&A 加速。自社を世界一のFirm にする

3. Preparation for MBA application

(1) 全体振り返り
“GMAT に泣き、Essay & Interview で笑う”
 Vocabulary
 定番3800 に加え、“分野別”実施。単語は全てExcel で管理し、単語帳に掲載されていなくても高頻出の単語をどんどん覚えていった(“杉村式カード”だと手間、重複管理が面倒)
 Excel で管理することにより、各種分析や重要単語のフィルタリングが可能となった(出てきた単語全部は覚えられない。少なくとも重要単語は覚える)
 TOEFL
 マイペースで勉強を続け、受験すること19回、103点獲得。社費選抜時点でスコアメイクできていることは幸運であった
 ただ、103点獲得時の内訳がReading 22点、セクション別ベスト合計が110点であり、悔しさは残る
 GMAT
 我がMBA 受験最大の汚点。Prep は700 超えを連発していたが、本番ではふるわず4回受験し、3回目の650点が出願スコア
 金に糸目をつけず、ありとあらゆる手段をとったが、弱点分析を怠り、リソースの適正配置に失敗したことが敗因か
 志望校選定・出願戦略
 Low GMAT が足枷に。“俺のスコアで合格できる学校”探しに多くの労力を費やした。“3rd 不利説”を信じ LBS 含むストレッチ校多数出願
 Reputation, Strength, Students Composition, Color を軸に学校選びをした。Visit の過程で、欧州の多様性に強く魅かれるようになった
 情報収集・Visit
 Interview Visit を含み計8 校訪問、毎回発見があった。夏頃から説明会に出まくったが、Essay 時期にはあまりリソースを割けなかった
 Low GMAT を挽回するために、Interview 時期には毎日Alum に会ったり、公開情報を読み込んだりしていた
 Application (Essay 他)
 Essay カウンセラーDevalier の支援を得られたのがMBA 受験を通して最大の幸運である。Essay でも十分差別化可能と知った
 始めの数校分の作成には非常に時間がかかった。後半は文字数・内容の微調節で乗り切ることができた
 Interview
 Low GMAT を挽回するために、最もリソースを割いたセクション。他の多くのApplicant と最も大きく異なる点と思われる
 Devalier からEssay からInterview まで一貫して感動品質のアドバイスを受けられたこと、またネタ出しから英語で行っていたことがKFS

(2)受験スケジュール
“‘12年から緩やかに準備を始め、’14年からは生き地獄、‘15年4月に終戦。足掛け3年の旅路”

1

 

(3) 情報収集 (Info session, OB/OG訪問、Campus Visitなど)
①受験全般・勉強法
“ブログ、書籍等、公開情報を読み漁った。先人達の知恵やノウハウを活用しない手は無い”
 以下、僕のバイブル:
 「合格体験記」 (http://www.hamaguchijuku.com/subpage/ishizuka.pdf):
 UNC に進学したApplicant の体験記。驚愕のGMAT 760 取得。TOEFL, GMAT の勉強法メイン
 「こうすれば受かるMBA 2007」 RELAX さんの投稿 (http://sky.geocities.jp/kousurebaukaru2007_owner/author7.html):
 外コンからKellogg 進学、Devalier 門下生。“100回戦って100回勝てる戦い方”をコンセプトに、受験ノウハウを形式知化。僕の知る限り、公開情報で最も体系的にまとめられた体験記。古い記事だが、その内容は微塵も色褪せない
 「日本人のためのMBA」 (Interface, Devalier):
 Essay 戦略やInterview 戦略を体系的に網羅した名著中の名著。大切なことは全てここに書いてある

②志望校選定・学校研究
“前倒しで情報収集するのが理想だが、実際にはInterview 前にピークを迎えた”
 神に感謝!! 海外出張のタイミングが合い、アイドルタイムに計4校Campus Visit。内2校は受験早期で、MBA のイメージUp、モチベーションUp に寄与。他、現地Interview に合わせて4校Visit
 夏頃から冬にかけて、複数の説明会に参加。合同説明会“AGOS 夏祭り”は、一網打尽に複数校関係者と名刺交換する千載一遇のチャンス
 実は、Essay 執筆時にはGMAT学習と重なったため、能動的に学校の特徴を調べたり関係者と会い“生の声”を拾うことができなかった。そのため、Essay に学校の理解やFit を盛り込む上で、カウンセラーDevalier に相当入れ知恵してもらった
 結局GMAT は伸びず、Interview で挽回するために、1 – 2月は連日在校生・Alum の話を聞いたり、Web で情報収集していた

2

“集めた情報は、学校毎にファイリングしてInterview 時等にも持参した”
 Interview に向けて、学校毎に日本人在校生HP や学校のOfficial サイトの使えそうなページを片っ端から印刷して、ファイリングした。また、在校生やAlum に聞いた話等もメモにしてファイリングした。熟読し、Interview に備えた
 学校毎に品質のばらつきが大きいが、それでも日本人在校生HP は宝の山。学校の特徴や名物授業、過去合格者のトラックレコード、“Why this school”に関する肉声等、学校選定やEssay, Interview に使えそうなネタがごろごろ転がっている。時間をかけず手っ取り早く学校の特徴をつかむ上で、最高の素材。Interview を受ける学校は全ページ印刷した
 情報の鮮度が低いことが多いのが難点。それでも、傾向はつかめる
 Official サイトも熟読するのが正攻法だが、スコアメイクやEssay、Interview 練習等が立て込むと手が回らない。まずは日本人HP を読み込み、深掘りしたいポイントをOfficial サイトで調べるようにしていた。また、Elective のCurriculum は必ずファイリングした
 ファイルは、Campus Visit やInterview 時にも持参した。会話を盛り上げるための触媒となることがしばしばあった
 例えば、Interview の最後の質問タイムでCurriculum を見せながら、“この授業受けましたか? もし受けてたら詳しくお話聞きたいのですが…”等と尋ねたりした。授業や教授の正式名称がうろ覚えのInterviewer も多く、具体的な情報があった方が話がはずむ
 たとえその授業を取っていなくても、“じゃあ、他にあまり知られていないけど、密かにお勧めの授業は無いですか?”等、話を広げられる
 他のシンプルで直接的なメリットとして、“こいつ、ウチのことメッチャ調べてきてるな”というポジティブな印象を与えることができる

(4) キャンパスビジット (実施時期、内容)
“Visit 時の心得。OB 訪問を思い出せ”
 前述の通り、海外出張の間隙を縫ってLBS, INSEAD, Ross, Berkeley 訪問。現地Interview と合わせて Kellogg, McCombs, IESE, ESADE 訪問
 OB 訪問で経験があるかもしれないが、調べれば分かることを聞かれれば“ググれカス”と思われるし、一般論の域を出ない質問ばかりでは“何しに来たのこいつ”と思われる
 人気校ともなれば、ピーク時には日本人だけで週に10人以上ものApplicant がVisit してくる。在校生は基本的にはApplicant に対して親切で協力的だが、面会は完全なボランティア活動で、何十人も相手をしていると、いい加減飽きてくるはず
 そんな中で在校生から惜しげも無く情報を提供してもらい、将来に渡り味方になってもらうために、①最低限の“宿題”はやってくる、②他のApplicant と一味違うところを見せる よう意識した
 ①宿題に関しては、学校の基本情報位は事前に確認し、聞きたいポイントを明確化しておく
 とはいえ、正直情報収集も楽じゃない。学校のOfficial サイトをくまなく読み込んでいては日が暮れる
 そこで、前述のファイル。最低限日本人HP は読み込んでおき、ファイルを見ながら質問していく。在校生も必ず見てるものなので、質問に答えやすい。“実はHP 更新できてないんですけど、この教授先日退官したんですよ”等、アップデートしてくれる
 おまけに、“お、こいつ良く調べてきてんじゃん感”も醸成できる
 聞きたいポイントも、紙面化して事前に共有しておいた
 ②差別化に関しては、パワポで自己紹介用のプレゼン資料を作成・持参した
 10枚ほどのセルフプロモーション資料を作成し、持参。コンサルとして培った資料作成スキルの全てを投入
 ほとんどの在校生が、“こんな資料作ってる人見たことねぇ!”、“テレビ出たんすか、すげぇ!”、“面白い、応援します!”等ポジティブな反響があった
 自己紹介資料中に、“Why this school”のページがあるので、そのページを見ながら、学校選定のロジックに違和感が無いかを聞いていった

(5) 志望校選定
 以下5つの視点で選定した
 はじめから以下の選定基準が浮かんだわけではなく、情報収集やVisit 等を通して徐々に評価の視点を広げていった

① Reputation
 ランキング、およびMBA 界における評判。良い学校に、良い生徒、教授、金が集まる
 御三家、M7 等、世間一般における定評も重視。これらの評価と最も乖離が少ない(違和感の小さい) のはFT であるため、FT ランキングを重視

② Strength
 学校毎の分野別ランキング、定評(“Finance School”、“Management School”等、学校の強み・目玉と言える分野。MBA で何を学びたいかに直結
 個人的なMBA 留学目標であるFinance, General Management, International を特に重視

③ Students Composition
 最終的に最も重視するようになった項目。生徒のDiversity およびMaturity の高さ
 Visit を通して欧米のSchoolの違いを肌で感じた上で、自分のキャリアゴールとバックグラウンド・デモグラフィック属性と照らし合わせたときに、自分は学校に特にDiversity、Maturityを求めていることに気が付いた
 ぶっちゃけ大学のプログラムは、有名校であれば品質に大差は無いはず。であれば、“誰と学ぶか”、“誰と過ごすか”がMBA Life を左右すると考えた
 また、準純ドメ日本人・おっさんである自分でも存在感を出せる環境を想像すると、Diversity, Maturity は不可欠と考えた
 受験当初は米国校を志望していたが、Diversity およびMaturity では完全に欧州校に軍配が上がり、最終的には欧州校第一志望になっていた
 きちんとした裏付けの無い大いなる偏見かもしれないが、Visit 時に米国School では日本人の存在感が小さく感じた。自分はここで価値を発揮できるか?
 “MBA of the American, by the American, for the American”の米国校より、International 比率80 – 90%の欧州校の方が融和しやすいのでは、より原始的な表現をすれば、欧州校の方が真の友達がたくさんできる気がした

④ Color
 校風・文化、Corporative/Competitive、Group Work の取り組みやすさ、Alum Networkの活発さ、日本人同士の仲の良さ 等
 留学をライフイベントをお互い祝いたたえあえるような生涯に渡る友人を世界中に作る機会と捉え、協調性や愛校心の高さを重視
 学生の雰囲気、協調性の高さや愛校心の強さ、Alum Network の活発さは学校によって大きく異なる。が、定量評価は不可能。足を使い、人と会い、Fit を確かめる。説明会やVisit を通じ、在校生・Alum と対話を通して自分の感性とのFit を確かめる作業は、手間がかかるが楽しい。モチベーションも高まる
 Visit・対話を通して肌で感じた、素晴らしき学校のColor:
 LBS は愛校心が強く、学校自体やLondon という街をProud に感じている。1年間のStudy Group 経験で生まれる結束感強
 田舎に立地する学校は、総じて学生の結束・協調性が高かった。UNC のHospitality には驚かされた。Rossの在校生 & Alum も超親切
 Kellogg, IESE 等、Corporative をウリにしている学校は、さすがである
 ESADE は日本人同士・学生同士の仲が極めて良かった

⑤ Score Requirement
 TOEFL、GMAT の要求スコア。自分の スコア(TOEFL 103、GMAT 650) で合格実績・現実味のある学校を選定
 GMAT レンジは学校毎に大きく異なる。80% レンジに入っていないとほぼ絶望的
“志望校を、Dream, Target, Safety に分類の上出願”
 まずは上記の選定基準を元に、志望校を抽出。その上で、主にGMAT スコアレンジを元にセグメンテーション
 設定時のセグメント定義:
 Dream 校: GMAT 700点超レベル。宝くじレベル。第一志望というよりはもはや記念受験に近いレベル。特にLBS に行けたら最高
 Target 校: GMAT 680点後半レベル(80%レンジ下限がギリギリ650点程度)。第一志望校群。特にIESE が当初の第一志望
 Safety 校: GMAT 650点レベル(平均はもっと高いが、650点以下でも合格実績多数)。なんとかなるんじゃね?

3

 

(6) TOEFL
“30回受験、出願スコア103点。R がもうちょい出てればなぁ…”
4

注1) 試験予約後、受験パス3回有   注2) 29回目はRescore後、S:23、W:22、TTL: 98

“『Input 系は独学で十分、Output 系は予備校活用が有効』を基本哲学とした”

5
 Input 系は青本(OG), 赤本(Official TOEFL iBT Tests with Audio), 緑本(Barron’s), 中国サイトに落ちてるTPO の海賊版をやりまくった
 Output 系は予備校を活用
 Speaking: E4TG に通えば全ては解決する。説明不要
 Writing: Dr. Write を活用。好き嫌い分かれるが個人的にかなりお勧め
 “TOEFL は非英語圏学習者が英文をまとめる英語基礎を診る手段”であり、Native が書く英語を求めているわけではないという前提を徹底的に叩き込まれる
 採点は減点方式であり、とにかくミスをしないこと、加えて論理飛躍を無くすこと。これができれば、パラフレーズ・高度な慣用表現を用いなくても、字数が少なくとも、“確実に満点が狙える”と断言する
 添削してみるとどれだけ注意深く書いても、沢山のミスをしていることが明かになった(①綴り、②文法:三単現、時制、単複、冠詞、Dangling 等)。ミスを無くすためのトレーニングをしたら、徐々に点数が伸びていった
 最高点28点を取った際、Independent の字数は約320文字、出だし・結びはパラフレーズもせず本文丸コピ、見直してとにかくミスが無きよう努めた

(7) GMAT
“我がMBA 受験最大の汚点、末代までの恥、GMAT 650。Verbal 30 の壁を超えることができなかった”
 年内最後のGMAT で650点、この点数で2nd ラウンド提出時期を迎えてしまった
 650 という数字が心憎い。600 点前後であれば“2nd は諦め3rd に回す”、680 以上あれば“ガンガンいこうぜ”と、潔く方針を決めることができた。しかし、650、650 だったのだ!!
 650点では、特に米系では80% レンジにすら入らない学校も多い。米系Top 10 – 20 の書類審査当落線ぎりぎりのラインである
 1回目から3回目まで、きれいに50点ずつ改善する上昇トレンドに乗ってはいた。“4回目で必ず700 点行くに違いない”という確信(いや、願望か) を持った。 GMATPrep でも安定的に700点超えするようになっていた。また、“3rd は2nd よりも競争が厳しい”という認識もあり、GMAT のRescore を前提に、多くの学校にアプライする決断をした
 こうして受けた4回目は640点、Rescore 失敗である。結果、米系を中心とした多くのSchool で書類落ちやWaitlist 入りをすることとなった
 GMAT は運の要素も強いと言われる。僕も、Prep では700点超を連発していた。だからそんな目で見ないで、どうか“あぁ、彼はただ運が悪かっただけなんだな”ということにしておいてください。お願い!!

6

① AWA
 ネットに落ちていたテンプレートを活用。試験前日にテンプレートを覚えるだけで対応可能

② IR
 対策ゼロ、ぶっつけ本番。学校はほとんど見ていないように思われる(学校HPではGMAT 平均点はKPIとして公表されるが、IRの点数は公表されていない)

③ Math
 マスアカで問題形式や基礎をザッと確認。理系だったので基本楽勝
 間違えやすい問題を中心に濱口塾上級模試を何度か実施
 単元別、実践編は上級模試より難易度が落ちるので、数学が得意な人は不要

④Verbal
 基本は濱口塾の問題を解き、苦手な・強化したい科目については別の予備校にも通った
 SC, CR は、“本番で同じ問題が出ても確実に解ける”状態を目指して、Excel で濱口塾の問題の正誤管理を行い、反復練習した(3回連続で正解したら“卒業”等のルールを設けた)。最後の方は、間違え易い問題だけを抜き出したオリジナル問題集を作り、繰り返し解いた
 CR:
 濱口塾の単元別1周、実践編3周 (Verbal セットとして)
 間違えやすい問題を中心にOG 14th 5 周。濱口塾教材に付帯の日本語訳を活用(無茶苦茶使える)
 OG 11th ~ 13thもAmazon で手に入れ実施。ただし、半分以上重問題に重複があったため、あまり有効では無かった
 ロジックパターン、(意外に思われるかもしれないが)特にStrength の詳細パターンを頭に叩き込むことで改善
 RC:
 濱口塾の単元別1周、実践編3周 (Verbal セットとして)
 濱口塾のスクリプトはWord に貼り付け、分からない単語・文法等に関してコメントを付けたファイルを作り、毎日数スクリプトを読んだ
 RC の苦手意識が強かったため、夏ごろにAffinity に通った。OG の問題やオリジナル問題を予習・授業を通して解いていく形式。テクニック論や、フェミニズム、マイノリティといったRC独特のテーマの社会的背景等についても若干解説があった。超お勧めではないが、行かないよりは行った方が良かった。講師に癖あり
 SC
 間違えやすい問題を中心に濱口塾単元別7 周、実践編3周 (Verbal セットとして)
 濱口塾以外の観点からの解法も知りたくなり、夏ごろAffinity のSC Web コース受講。解説は分かりやすいが問題の量が少ない。受講するとSC が得意になった気分になるものの、実際解いてみるとあまり正答率は高まっていなかった。質も大事だがやはり量
 GMAT 2回目で600点を取り、もう一段ジャンプアップしたいと考え、冬にYES 入塾。結構良かった
 入塾後判明したが、濱口塾単元別の問題はYES 問題と重複している
 紙面GMAT 時代の問題形式に則っており、現在のGMAT の問題より易し目(特に文章が短く、論点がシンプル) ということに後から気付いた。単元別をかなりやりこんだが、実践編を重視した方が良いように思う
 文法ルールやIdiom 等のオリジナルTips 集を作り(Word 30頁程度)、毎日眺めた。濱口塾、YESのIdiom 集や即切り集も覚えた

(8) エッセー
“Essay, Interview ともDevalier 一本で乗り切った。我が受験における最大の武器”
 “日本人カウンセラーとネタ出し、自分で英語Essay 化し、Native カウンセラーにリバイズ依頼”、“日本語でEssay を書き、日本人カウンセラーにリバイズを仰ぎ、翻訳業者を使って英語化”…様々なスタイルがある
 僕は8月から複数Essay カウンセラーと面談し、選定していった。結果、Interface のDevalier 氏一本勝負と決めた。MBA を志した人間であれば、一度は聞いたことがあるだろう。値段も一流だが腕も一流、“Top School 合格の量産工場”と誉れも高いTop カウンセラー。選定理由は2つ
 理由①圧倒的ブランド:Devalier の人となりも知らず、とにかく名声で選んだ。Interface と契約するまで、Devalier に直接会うことすらなかった。超一流のカウンセラーに見てもらい失敗したのなら、諦めも着く。イニシャル137万円という金額には躊躇もしたが、“金に糸目はつけない”と決めていた(尚、追加枠、個別セミナー等を合わせ、カウンセリング料は総額200万円まで膨らんだ)
 理由②トータルサポート:Resume 作成からInterview 対策まで、一人のカウンセラーから一貫した支援を受けられる。Essay とInterview 毎にカウンセラーを選定する方法もあるが、新たにInterview 向けカウンセラーを選ぶのは面倒だし、分離発注ではスケジュールや内容面の管理・調整が手間と感じた。加えて、複数の人に文章を見てもらうより、一人のプロフェッショナルに見てもらう方が良いと考えた。人それぞれ面白いと考えるポイントは異なり、全員の意見を取り入れると角の取れた平凡な文章になってしまうため。また、Interview 時期に気付いたことだが、ストレッチしながらもネタ出しから英語で実施したため、Interview への移行がスムーズにいくというメリットも享受できた
 Devalier に支援してもらい、本当に良かったと思う。9月中ごろから週1でDevalier のもとに通い、2nd 出願の1月まで毎週議論を行った。僕がEssay 化したあらあらのEssay を、Devalier がその場でRevise して洗礼していく。瞬く間にEssay が昇華されていく様は、まるで魔法を見ているようであった
 多くのApplicant に、他のEssay カウンセラーの評判を聞いてみた。どのカウンセラーも、“当然品質”として、英語の文法チェックと論理飛躍の穴埋めまではサポートしてくれるようである
 Devalier のカウンセリングの神髄はその先の“感動品質”。学校毎の特性に合わせたカスタマイズと、Essay の表現に深みを与えてくれることである
 学校毎のカスタマイズ
 25年以上のカウンセラー経験、自ら学校を訪問し(Top校のみならず、相当マニアックな学校も定期的に訪問) Admission へのInterview を通して、各学校のカラーや好まれるネタ・書き方を知り尽くしている
 例①:“XXX という問題に直面した”というメインストーリーに対して、ある学校では“みんなで力を合わせて乗り越えた”と協調性を強調、別の学校では“Leadership を発揮し、解決に導いた”、というように、同じエピソードに対しても、学校によって異なるメッセージを打ち出す
 例②:字数制限500字の“Why this school”に対し、最初字数が足りなかったため、あれこれ書き足して500字ぎりぎりまで書いてDevalier に見せた。余分な文章が次々とそぎ落とされ、400字弱まで減らされた。“字数制限500字に対してこの文字数は少なすぎないか?”と問うと、“この学校は簡潔にメッセージを伝えることを好む。余計な文章をダラダラ書くくらいなら、字数が少なくても密度の濃い文章を書くべきである”と返ってきた。LBSである
 表現の深み
 単調な文章をドラマチックなストーリー仕立てにしたり、文学的なエッセンスを取り入れたり、ユーモアセンスを取り入れたりすることで、表現に深みを与え、魂を吹き込む
 例①:単なるコンサルプロジェクトの背景紹介を、ドラマ仕立てに:“2013, I’m sitting in my hotel restaurant in Bangalore with my team, 2 consultants from H/Q and…”
 例②:異文化交流のエピソードに、Academic background のエッセンスを叙情的に織り込む:“And it struck me much we had in common. It made me think back to my university studies in planetary science. Matter is interconnected in time and space. And so is the human spirit.”
 例③:学生時代合唱部のエピソードの最後に、ユーモアを織り込む:“At ESADE, I want to face a brand new challenge: learn to sing flamenco. Olé!”
 内容面以外では、Devalier はEssay のフォントやレイアウトにまでこだわる。こんなカウンセラーが、他にいようか?

(9) インタビュー
“皇国ノ興廃、コノ一戦ニ在リ。各員一層奮励努力セヨ”
 もともととりたてて英語のコミュニケーションがうまいわけでもないし、何より絶望的低スコアの僕にとって、Interview は一発逆転サヨナラホームランの最後のチャンスであった。ここで気を緩める選択肢は、僕にはなかった
 結果、Interview 練習だけで、100万円程投資した。何度もDevalier の元に通った。Devalier と練習する度に新しい気付きがあったように思う
 他のカウンセラーと練習する人の中には、“数回受けて大体感じは分かった”、“コメントも毎回同じで、学べるものは学んだ”という者もいた。Devalier とその他カウンセラーの指導力・深さの違いが出たのかもしれないと、僕は思う
 Essay と同様だが、回答のロジックのみならず、学校毎の特徴を捉えた回答方法、Interviewer を唸らせるような感動的表現力(Stereotypical な概念のParaphrase、Intelligent な英語慣用表現、文学・比喩的含蓄のある表現 等) まで指導してくれるカウンセラーは稀有だろう
 また、練習もしまくった。仕事柄、もともとインタビューは得意な方。それを英語でできるか、というゲームであった。Devalier とのレッスン音源を聞きながら、Sample answer をDictation してネタ帳を作成。自宅書斎に籠り、流暢に語れるようになるまで、一人果てしないInterview 練習。ピーク期2 – 3月は1日2時間は延々とぶつぶつつぶやき、家族に怖がられる
 全School 共通ネタ帳: Elevator speech, Experimental question, Leadership、その他レアQuestion 等、学校によらない質問ネタ帳 。50 ページ程度
 Why this school ネタ帳:Career goal, Why MBA, Why this school, How contribute 等、学校毎に回答をカスタマイズが必要な質問ネタ帳。Interview 実施School 別、各5 – 15ページ程度

“ケーススタディでは、フレームワークやホワイトボードを駆使し、コンサルの底力を見せつける”
 LBS等、一部のSchool では、Interview 中にケーススタディを実施した
 Interviewer からお題を伝えられ、5分間考える時間を与えられる。その後5分間でプレゼンを実施する
 5分間のThinking time 中、Interviewer は一時退席した。場所はInterviewer 勤務先の会議室。最初は口頭で回答しようと考えた。が、それでは他Applicant と大きく差別化することは困難と思った。Interviewer に自分のことを強く印象づけるために、あえて他の日本人Applicant があまり使わないであろうホワイトボードを使ってプレゼンを行うことに決めた。Interviewerが入室時にホワイトボードを見た際、一瞬驚いた表情を見せた
 3C や5 Forces, 4P 等、シンプルなもので良い。戦略フレームワークを活用することで、ビジネスの基礎知識も具備していることを見せつけた

(10) 自己PR
“International 押し一本”
 スコアは無茶苦茶低いし、歳も食ってる。そんな僕が学校に選ばれるには、“こいつはスコアは低いが当校に貢献できる専門性を持っている”、“こいつは年齢に見合っただけの豊かな経験をしている”と思わせる以外に手は無いと考えた
 そのためには、Admission やInterviewer がEssay を読み終えたりInterview を終えた後で、“で、こいつは結局どんなやつなんだっけ”と振り返った際に、想起されるような強烈なインパクトが必要だと考えた。で、どうしたかと言うと、過去の経験やバックグラウンドと照らし合わせ、自分の人物像としてアピールするべきキーワードを“International”と定義した。その上で、Resume, Essay, Recommendation, Interviewといった全ての自己表現プロセスにおいて、明示的にも暗示的にもこのキーワードを意識するよう心がけた。これにより、軸をぶらすこと無く、一貫性のある人物紹介をできたと考えている
 振り返ったときに3つも4つもキーワードが挙がるようでは、人物像がぶれる
 僕は入社以来金融や採用等、大げさに言えばそこそこバラエティに富んだ経験をしてきたが、あえて直近のインフラ・国際関連の職務経験の紹介に焦点を絞って表現するよう努めた
 具体的には、職務紹介では“My focus has been international business”から始まる海外コンサルネタ、趣味は世界遺産巡り・世界中を旅すること、将来の夢は自社の海外拠点立ち上げ・海外M&A、といった具合に

(11) 費用
“まさかここまでかかるとは。投下資金で、レクサス買える”
 MBA受験はとにかく金がかかる。1回試験を受ける度に、“あぁ、25,000円あったらミシュラン3星でディナー食えるな”、“嫁さん、ずっとスマホ欲しがってたな。1回受験我慢したら買えちゃうな”と思うと胸が引き裂かれそうになる。スコアがいまいちな時は、なおさらだ
 しかし、金を惜しんだ結果受験に失敗することを想像すると、“あの時金をケチらなければ…”、と一生後悔が残る、と考えた
 あるときから、“もう金に糸目はつけない”、と誓った。それで失敗したとしても、やれるだけのことはやった結果だし、悔いは残らないはずだ。するとどうだろう。すぐに金銭感覚はマヒし、西にこの予備校良しと聞けば申し込み、東にあの参考書良しと聞けばAmazon でクリックした
 世の中には僕の10分の1の出費でTop School に合格する人もいれば、倍使っても成果を出せない人もいるだろう。ただ、もし金で何かを躊躇している人が居たら、迷わず資金を投下するべき、と言いたい。迷う時間がもったいないし、一度気になり出しらその思いを断ち切るのは容易ではない。ある程度使ってしまえば、“もう後戻りはできない”という覚悟も生まれる
 何のため給料を貰ってる、ここで使わずいつ使う? …という思いで使い続けたら、この有様です

7

4. Preparation for MBA

(1) 進学校の決め手
 志望校選定でも述べた通り、LBS は僕にとってのDream 校。その中でも最も想いの強かった学校
 無論、無茶苦茶対策はしたが、それでも正直自分が受かると思っていなかった
 最高の結果で受験を終えられたことを、謙虚に神に、いや最大の功労者Devalier に感謝することにしよう

(2) 必要費用調達法
 社費のため、会社からの補助 + 貯金切り崩し
 ロンドンの物価の高さは異常。控えめな家族向けアパートで家賃40万円位する。結構な持ち出しを覚悟

(3) 奨学金
 応募無し

5. Advice and Messages

(1) アドバイス(失敗談、後悔、もっと早く知っておきたかったことなど)
 以下、僕の経験・情報収集に基づく仮説。例外も多分にあるものと思う。ご参考頂くにあたり、有効性は各位ご判断頂きたい
 中には、半ば通説化しているものもある。が、僕は受験時詳しく理解していなかったため、出願戦略・勉強スケジュールを立てる際に随分ドタバタしてしまった

“米国Top 10 + LBS は、3rd での合格は困難”
 僕がAdmission であれば、2nd までに学校の定員を埋めてしまい、辞退があれば3rd で補充する。Top School は辞退が少ないため、3rdでApply しても既に枠は残っていない
 LBS は2年制で、米国Top 10 との併願が多いため、似た傾向となる
 2nd 出願時点で点数が揃っていなくても、リスコアを前提にApply するより道は無い(ただし、諸刃の剣。そして僕は失敗した)

“米国校と欧州校のRequirement の差異は想像以上大きい”
 僕の出願経験、および多数のTop School 合格者の傾向、およびGMAT Range 等定量データを分析すると、欧州と米国では学生を評価する上での力点の置き方に明確な違いが存在した(無論、個別校毎にも差異は存在するが、あえて欧/米毎に乱暴にまとめると)
 GMAT Requirement : 米 >>>>> 欧
 GPA Requirement : 米 >> 欧
 Essay Requirement : 米 <<< 欧
 Interview Requirement : 米 < 欧
 Experience Requirement : 米 <<< 欧
 Average Age : 米 < 欧
 特に米国Top 10は、他に相当な差別化要素を保持していない限り、GMAT で700点超無いとかなり厳しい

“米TOP 10は12月までにGMAT 700点超取れなければ絶望的”
 上記2点からの帰結
 “いつまでに何点”という目標感無く勉強していたため、10月頃でもあまり切迫感が無かった。12月、2nd出願直前で自身の置かれている状況のまずさに気付くも、後の祭り。で、結果はご存知の通り米系全滅
 米Top 10 を目指す方は、是非これを目標に頑張ってください

(2) 最後に
 これからの2年間、現時点では想像も及ばないような大きな環境変化の中で、自分自身がどのように変わっていくのかを想像すると、胸の高鳴りを抑えられません。他の留学生の皆さんの多くも、僕のこうした意見に同意してくださるのではないでしょうか
 今の心境に至るまでの道のりは、決して平坦ではありませんでした。でも、悪いことばかりでもなかったように思います
 30代という人生の節目において、自分自身のキャリア、ひいては人生を見つめ直すまたとない機会となった
 人との出会いや交流も受験の大切なスパイス。社内外問わず、多くの“戦友”と出会えた。彼らとは、受験の辛さを共有し、刺激を与え合い、励まし合い、喜びを共感できた。また、我を鑑みず受験を支えてくださった皆様は、生涯に渡る恩人である
 そして、このプロセスを乗り越えることができた自分自身に、少しだけ自信を持つことができるようになった
 これは僕の勘違いかもしれないが、受験に費やした3年間の歳月は、ちょっとした上質なドラマみたいだったようにも思えるのです。次世代Applicant の皆様も、これからの長い受験というドラマの主人公として、想い出に残る最高の受験をされることを、心からお祈りしています

Related posts

  1. 海外MBAドットコム

    合格体験記 / コーネル大学ジョンソン・スクール・オブ・マネジメント / Cornell University Johnson School of Management / GAT

  2. 海外MBAドットコム

    合格体験記 / ハーバード・ビジネス・スクール / Harvard Business School / D

  3. 海外MBAドットコム

    合格体験記 / ロンドンビジネススクール / London Business School / MY

  4. 海外MBAドットコム

    合格体験記 / ロンドンビジネススクール / London Business School / Maggie

  5. 海外MBAドットコム

    合格体験記 / カーネギーメロン大学 テッパースクールオブビジネス / CMU Tepper School of Business / MT

  6. 海外MBAドットコム

    合格体験記 / カーネギーメロン大学 テッパースクールオブビジネス / CMU Tepper School of Business / SU