合格体験記 / ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール / Wharton School of the University of Pennsylvania / K

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投稿者プロフィール

・投稿者(ペンネームorイニシャル):K
・進学予定校:The Wharton School of the University of Pennsylvania

・カテゴリ: MBA
・地域: アメリカ
・受験校:HBS, Stanford, Wharton, Chicago, Kellogg, Columbia, MIT, LBS, Yale, NYU, UCLA, Cornell
・インタビュー実施校:HBS, Wharton, Chicago, Kellogg, LBS, NYU, UCLA, Cornell
・合格校:Wharton, LBS, NYU, Cornell

・性別:  男性
・出願時年齢: 26歳~30歳
・海外経験と期間: 小・中学時代にシンガポール3年半(日本人学校)、大学時代にアメリカ1年(留学)
・費用: 社費
・奨学金: 未取得

・最終学歴:国内・国立・大学・文系
・GPA:3.0

・受験した試験と出願スコア: GMAT:730点(V39/Q50/IR5/AWA5.0)/TOEFL:109点(R29/L29/S24/W27)/IELTS:7.5(R8.5/L8.0/S7.0/W6.5)
・塾(試験対策):E4TG、Y.E.S、濱口塾
・カウンセラー:King Consulting (Jessica King)

Introduction

Q. バックグラウンドや職務経験などについて、教えてください。
日系資産運用会社にて、ファンドオペレーション及び債券投資・アナリスト業務に6年間従事。

Why MBA?

Q.なぜ、MBAに行こうと思ったのですか。(そのきっかけや理由を教えてください。)
小・中学時代の海外滞在経験や大学時代のアメリカ留学経験から、いつかはMBAに行ってみたいと考えていた。
入社後には日々の業務や資格勉強等に時間を取られてしまいMBAのことは暫く忘れていたものの、就活時代からの親友(のちにHBSに進学)から誘われてAgos夏祭りに参加。トップスクール卒業生の方々のお話に大いに刺激を受けるとともに、「これ頑張れば意外にイケるかも?」という感覚を抱き、MBA留学を決意する。

Preparation for MBA application

<概論>

Q.MBAを考え始めてから、実際に受験するまではどのようなスケジュールで準備をしましたか。
・2014年7月:友人の誘いでAgos夏祭りに参加、MBA留学を決意する。ネット上で過去の合格体験記を読み進めつつ、少しずつTOEFLの勉強を開始。
・10月:E4TGに一ヶ月通学。
・11月:TOEFL1回目(99点)。TOEFLのスコアメイクはすぐ終わりそうだと勘違いする。
・12月:Y.E.S.の文法コースに一ヶ月通学。
・2015年3月:社費選考に合格。TOEFL6回目(105点)。IELTS1回目(7.5)。Y.E.S、濱口塾を併用してGMATの勉強を開始する。著名カウンセラーにコンタクトを始める。
・5月:TOEFL8回目(109点、出願スコア)。初回受験から半年掛かりでスコアメイクを完了させる。Jessica Kingとカウンセリング契約を結ぶ。
・7月:GMAT1回目(650点)。初回700点越えを目論んでいたため大いにへこむ。
・8月:GMAT2回目(690点)。700点にあと一歩及ばず。Jessicaと相談してColumbiaのEarly Roundにのみ出願することを決意。
・9月:エッセイ執筆に全力を注ぐ。慣れない作業に苦労しつつ、当時としては我ながら満足度の高い作品を完成させる。(但し、後から読み返すと非常にクオリティの低いエッセイだった。。)
・10月:Columbiaに出願。GMAT3回目(680点、スコアキャンセル)。精神的に追いやられる。下旬に休暇を取得し、5日間で東海岸6校という強行スケジュールでキャンパスビジットを行う。
・11月:Columbia不合格。Interviewにすら呼ばれず絶望する。中旬にCornellに出願。その後一週間、GMAT(特にCR)の勉強に全力を注ぐ。下旬にGMAT4回目(730点、出願スコア)。点数が出た瞬間に歓喜し、何度もガッツポーズする。監視員から「落ち着いて下さい」となだめられるものの、嬉しさ止まらず。この日を境に世界が明るくなる。
・12月:エッセイ執筆に全力を注ぐ。Jessicaのみならず各校の在校生・卒業生の方々からも貴重なコメントを頂き、内容を大幅にブラッシュアップさせる。
・2016年1月:年末年始に出願準備のピーク。提出〆切直前まで内容のブラッシュアップに努め、身体的に極限の状態で10校に出願する。出願完了後すぐにインタビューに向けてモードを切り替える。下旬にCornellのインタビューを行う。1月下旬から2月上旬にかけて各校からインタビューインビテーションを受領する。
・2月:上旬にCornellから合格通知!引き続きインタビュー対策に全力を注ぐ。メインのJessicaに加えて、Ed, Matthew, Adam, Vince, John, Steven Green, Nish(English Village)とのトレーニングを実施、預金残高がすごい勢いで減っていく。Kellogg, UCLA, Chicago, HBS, Wharton, LBSと立て続けにインタビューを実施する。
・3月:中旬にChicagoからWL通知。わりと自信があったためかなりへこむ。。その後NYUにビジットしインタビュー。下旬にLBS, NYUから合格通知、UCLAからWL通知を受領。そして月末近く、松屋で一人夕飯を食べている最中にWhartonから合格の電話を受領!他の合格校も非常に魅力的だったものの、自身の中ではWhartonが完全にDream Schoolだったこともあり進学を決意する。

Q.大学院や受験方法についての情報収集はどのようにして行いましたか。(Info session, OB/OG訪問、Campus Visitなど)
基本的な情報収集はWebサイト(特に日本人学生によるサイト)を通じて行った。
ただそれだけでは表面的な理解に留まってしまうため、Agos夏祭り・カウンセラー主催の合格者壮行会・学校主催の公式/非公式説明会などを通じて積極的にネットワーキングを行い、多くの在校生・卒業生の方々から話を伺うようにした。特に自身のバックグラウンドに近い方々からアドバイスを頂いたことで、エッセイ/インタビューにおいてより踏み込んだ内容に言及することが出来た。

Q.MBA受験準備にかかった費用について、教えてください。 
きちんと計算していないものの、概算で250万程度。MBA受験のフェーズがTOEFL⇒GMAT⇒エッセイ⇒インタビューと進むにつれて、受験費用も指数関数的に増えていった気がする。。

Q.MBA留学にあたって、必要費用(受験費用や、進学後の授業料・生活費等)はどのようにして調達しましたか。
受験費用は貯金でカバー。進学後の費用は社費のため特段調達無し。

<スコアメイク>

Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。

TOEFL・IELTS(科目別(R/L/S/W)の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
出願スコア:TOEFL 109 (R: 29, L: 29, S: 24, W: 27)
スピーキングについてはE4TGに一ヶ月通学、それ以外については独学で対応した。英単語の暗記については3800を使用、その他問題演習の際には韓国のTOEFL本を購入して対応した。普段のR/L演習にはTOEFL MAP Advancedというテキスト、実践演習にはHACKERSやUSHERといったテキストのシリーズ本を使用した。後者については解説が全てハングルのため全く理解出来ないものの、問題の質が非常に高いためGood。
なおIELTSについても2回受験し、2回とも7.5を獲得した。TOEFLに比べると格段にスコアは取りやすい印象があるため、TOEFLが伸び悩んだ際の保険として取得しておくとやや安心感があるかもしれない。

GMAT・GRE(科目別の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)
出願スコア:GMAT 730 (V: 39, M: 50), AWA 5.0, IR 5
出願準備の中でも特に苦労したパート。当初は1, 2回の受験で夏までにスコアメイクを完了させることを目論んでいたものの、結局出願スコアが出たのは4回目の11月末だった。。但し米国トップスクール受験の際にはGMATスコアが重要なファクターであることは間違いないので、スコア(720点以上が理想)が出るまでめげずに続けるべきかと思う。
塾についてはY.E.S.と濱口塾を併用した。前者で吉井先生のもとSCの基礎を確実に固め、後者で濱口先生のもと量をこなす、というのが個人的には相性の良い組み合わせだった。その他マスアカやManhattan GMATなどのテキストも利用した。
当たり前かもしれないが、GMATもTOEFLと同様に「各セクションを最高点で揃えること」に注力するのがコツになると思う。SCとMathセクションについては努力量に応じて伸ばしやすいセクションである一方、残りのRCとCRについては意見が分かれる所かと思われる。私は3回目受験までこの2つはなんとなく解いていたが、最後にCRの攻略を意識し、試験直前の一週間でCRのロジックパターンを徹底的に頭に叩き込んだ。この作戦が功を奏し、最終的には自身にとって理想的なスコアを出してGMATから卒業することが出来た。
(ちなみに、RCは結局なんとなくのまま乗り切りました。笑)

<Essay & Interview>

Q.上述のカウンセラーに決めた理由、及び当該カウンセラーに対する感想を教えてください
事前にネット上で情報収集し、著名カウンセラー複数名と初回セッションを行ったうえでJessica Kingをメインカウンセラーに起用した。
Jessicaを選んだ理由はカウンセリングスタイルにフィットを感じたため。著名カウンセラーのスタイルは過去の出願成功パターンに当てはめる方法や受験者本人に全面的に任せる方法など各人様々であり、その中から自分にベストなカウンセラーを見つけることが重要になると思う。Jessicaの特徴を一言で表すとすれば「一緒に考えるスタイル」。私の場合は業務上で際立つAchievementが無く、休日も大した課外活動に取り組んでいなかったためエッセイのネタに困り果てていたが、Jessicaはそんな受験生からストーリーを引き出すのが異常に得意である。一見何気ない経験談が「化ける」ことが往々にしてあり、彼女と何度もブレストを重ねることで結果的に満足度の高いエッセイを仕上げることが出来た。他の著名カウンセラーに比べるとメインで起用しているクライアントは少ないものの、その分スケジュールも柔軟に対応してくれる。なにより明るくて話していて面白いので、是非とも候補として検討されることをお勧めする。

Q.以下のそれぞれの項目について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。

・エッセー
Jessica Kingと二人三脚で作成しつつ、壮行会やビジットで知り合った在校生・卒業生の方々に添削をお願いした。
まずは信頼できるカウンセラーと徹底的にストーリーを練り上げるのが基本になると思うが、一方で第三者からの目線を加えることはエッセーをブラッシュアップするうえで非常に重要になってくると思う。やはりカウンセラーも一人の人間なので考え方に多少は偏りが出てくるし、なにより学校毎の特徴については実際にその場で生活を送った在校生・卒業生の方々が一番よく知っている。私自身、彼らから頂いたアドバイスをエッセーに反映させることで内容が格段に踏み込んだものになり、また数多くの方々の目を通したことでシンプルかつユニークなメッセージを表現出来るようになった。

・推薦状
直属の上司および前の部署の上司に依頼。エッセーと被らないよう、事前に内容について相談した。

・インタビュー
まずInterfaceのインタビューセミナーに参加して全体観を掴んだ後、Jessicaとインタビューに使うストーリーについてブレストを行った。その後、Jessicaに加えてEd, Matthew, Adam, Vince, John, Steven Green等といった著名カウンセラー達と一通り練習を行った。加えて東京駅八重洲のEnglish Villageという格安英会話スクールにもほぼ毎日通い、Nishという教師をメインに使いながら対策を行った。さらにDMM英会話にも申込み、こちらもほぼ毎日コマを入れた。(なるべく外人感のあるセルビア人を中心に起用)
インタビューは練習すればするほど上手くなる感覚があり、次第に自信を持って受け答えが出来るようになっていった。カウンセラー単価が高く、また受験終盤でかなり疲弊している段階ではあるものの、インタビューに呼ばれているのは皆相当に強いアプリカントばかりなので、ここで気を抜かずに最後までやりきることが重要だと思う。

Q.エッセー及びインタビューを通じて、自己PRとして、どのような内容をアピールしましたか。
バックグラウンドは金融・社費・20代後半男というよくいるMBA受験生の一人に過ぎないため、自身がいかにユニークな人材であるかを持てる材料全てを使ってアピールするよう心掛けた。具体的には、
・過去の海外滞在経験をつうじて何を感じ、そこからどのような意識を持ってこれまで生きてきたか
・金融の中でもバイサイド(アセットマネジメント)業界から社費派遣で来ている自分が、いかにビジネスポテンシャルの高い人材であるか
・アナリストとしてのハードスキルのみならず、ソフトスキルでもどれだけ学校に貢献出来る人材であるか
といった点を意識してエッセーやインタビューの各コンテンツに散りばめた。

<学校選択>

Q.受験校はどのように選択しましたか。
2年制のトップスクールに進学したかったため、US Top 15 + LBSの中から複数校受験した。どの学校も魅力的だったためなかなか絞り込めず、最終的には気になった学校には全て出願(但しエッセイがやや面倒な学校は除外)し、合格校の中から改めて進学先を検討することにした。
結果、2nd Roundだけでも10校出願することになり、エッセイメイクには相当の時間を取られることになった。特に〆切直前には何度も徹夜し体力的に極限の状態にまで追い込まれたため、余裕を持ったスケジュールで対策を進められることを強くお勧めしたい。。

Q.進学校の決め手は何でしたか。
ランキング・ロケーション・プログラム・アラムナイネットワークなど全ての面において自身が求めるものが備わっていると感じたため。

<その他>

Q.キャンパスビジットを行った場合、実施時期や内容について教えてください。(ビジット実施校、実施時期、実施内容、訪問した人、選考においてどのような効果があったか、など)
10月下旬に休暇を取得し、5日間で6校という強行スケジュールでビジットを敢行。ビジット先はColumbia, NYU, Yale, Cornell, HBS, Kellogg。
当然受験校全てにビジット出来ればそれに越したことはないのだが、業務およびアプリケーションの進み具合によってある程度絞る必要が出てくると思う。私の場合は当時GMATが690点だったこともあり、Wharton, ChicagoなどのAverage GMAT scoreが高い学校は除外し(ただHBSはどうしても見てみたかったため訪問)、ビジットが出願上有利になりそうな学校を中心に選んだ。結果、ビジットしたことで学校へのコミットメントをかなり強くアピールすることが出来た学校もあれば、そもそも書類落ちになった学校もあるため、選考上どの程度直接的に有利に働くかについては疑問が残った。。

なお、学校のことを深く理解するという意味ではビジットは非常に有用。実際に現地に赴くことで自身のMBA生活をより具体的にイメージ出来るようになるし、学校ごとの雰囲気の違いについても肌で感じることが出来る。理想的には、スコアメイクを完璧に終えた状態で、本当に志望度が高い学校を数校じっくり見るのが良いと思う。

Advice and Messages

Q.失敗談や後悔していること、もっと早く知っておきたかったことなど、今後受験する方々へのアドバイスがあれば教えてください。
皆さんにお伝えしたいことは以下2点。
1. トップスクールMBA受験といえども受験の一種であり、必要プロセスを経ることで十分に攻略可能
2. 必要プロセスが思った以上に長いので、受験準備には危機感を持って前倒しのスケジュールで取り組むこと

まず1.について、学生時代の日本における受験と異なり、MBA受験に関して世間に出回っている情報量は圧倒的に少ない。私自身も社会人になってから暫くはMBAについて考えるきっかけが一切無く、なんとなく「トップ校MBA合格者」=「学生時代に世界大会で優勝、業務でも前人未踏の実績を残し、かつプライベートではボランティア団体トップとして公私ともに社会に貢献するスーパーリーダー」のようなイメージを抱いていた。しかし周囲のトップ校合格者の方々を見渡してみると、(勿論上記のようなスーパーリーダーもいるものの)大半は地道な努力を重ねてきた人達であり、日本の受験と同様に必要なステップを一つずつ踏んでいくことで十分に攻略出来るものと今は考えている。

そして2.について、地道な努力を重ねればトップスクール合格は十分に可能である一方、求められるコミットメントは尋常ではない。私自身このことは認識していたつもりで、TOEFLの学習もかなり早い段階から始めたものの、受験序盤と終盤で比べると時間の過ごし方の密度に雲泥の差があった。やはり人間追い詰められた時こそ真価が問われるものだなぁと思う一方、精神衛生上は非常に宜しくないので、早い段階から危機感を持って真剣に取り組まれることを強くお勧めしたい。。

Q. 一言メッセージ
MBA受験は長く辛いプロセスであるものの、自身のこれまでの人生を振り返り、将来と真剣に向き合うには絶好の機会だと思う。また受験を通じて得られる仲間は大変素晴らしく、間違いなく一生の財産になるはず。めげずに是非とも最後まで突っ走ってください、応援しています!

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