合格体験記 / IESEビジネススクール / IESE Business School / YN

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投稿者プロフィール

Q. 投稿者(ペンネームorイニシャル)
YN

Q. 進学予定校
IESE Business School

Q. 進学予定校のカテゴリ
Full-Time MBA (2 year)

Q. 進学予定校の地域
ヨーロッパ

Q. 受験校
IESE / HEC

Q. インタビュー実施校
IESE / HEC

Q. 合格校
IESE / HEC

Q. 性別
男性

Q. 出願時年齢
26歳~30歳

Q. 海外経験と期間
大学入学まで海外経験なしの純ドメ。
大学時代にフランスに10か月の学部間交換留学(授業は英語)を経験。

Q. 費用
私費

Q. 奨学金
応募・検討中

Q. 最終学歴 (国内/海外・国立/私立・大学/大学院・文系/理系)
立教大学 経営学部国際経営学科

Q. GPA
2.38/4
→World Education Services (WES)に申請後、3.12に上昇

Q. 受験した試験と出願スコア (GMAT:点数(V/Q/IR/AWA)/GRE:点数(V/Q/AW)/TOEFL:点数(R/L/S/W)/IELTS:点数(R/L/S/W))

IELTS: 7.5 (R: 7.5 / L: 8.0 / S: 8.0 / W: 6.5)
GRE: 316 (V: 153 / Q: 163)

Q. 塾
AGOS (IELTS / GMAT)
Affinity (GRE)
JMath (GMAT / GRE)
マスアカ (GMAT)
Magoosh (GMAT / GRE)
その他、模擬テストとしてManhattan PrepとKapranを利用。

Q. カウンセラー
▼エッセイ作成
AGOS 岡田さん & Lauren Unik
▼面接対策
AGOS Vince, Kevin, Daniel & Lauren Unik

c.f: Lauren Unik MBA Consulting→ https://www.mbaessayeditor.net/

Introduction

Q. バックグラウンドや職務経験などについて、教えてください。
大学に入学するまで渡航経験皆無。大学時代は経営学専攻。
在学中にフランスで10か月間の交換留学を経験。
その他、自主的に国際系の組織に所属し活動に従事。

卒業直後は人材系の会社に就職するも、色が合わな過ぎて2年目に入るタイミングで外資メーカーへ中途入社。
以降国内のOEMパートナービジネスをマネジメント(販促管理)する立場として4年勤務。

出願時で社会人経験トータル5年。

Why MBA?

Q. なぜ、留学に行こうと思ったのですか。(そのきっかけや理由を教えてください。)
MBAは、憧れはあったものの、「自分なんかが行ける世界じゃない」と半ば諦めていました。トップMBAホルダーの方々の経歴をLinkedinで拝見しても高学歴ばかり。GPAも低かった私は「場違いも甚だしい」と、自分に言い聞かせていました。

そうは思いながらも海外に対しての想いはずっと持ち続けていて、それに反してグローバルな環境で仕事ができていない自分自身の不甲斐なさに悶々とする日々を送っていました。20代も折り返しに入り、30代の自分が想像できてしまうことの怖さと、しかもその姿が全くイケてなくて(笑) 焦っていました。

そんな中、26歳の時にJapan Market Expansion Competition (JMEC)というものに参加をしました。日常の仕事を抱えながら4,5人で国籍関係なくチームを組み、日本市場に参入をしたい実企業に対し7か月かけてビジネスプランを作成し、その質を競うというものです。そこで優勝することができ、それまでに至った過程がこれまでの人生で最もわくわくした経験のうちの一つとなりました。チームのメンターがHaasのMBAホルダーで彼の後押しもあり、10年後に後悔しないように挑戦を決意しました。

c.f: JMEC→ http://www.jmec.gr.jp/

Q. 留学の目的や活動予定について教えてください。

・キャリアパスの整理と、キャリアプランの再構築
私はMBAをこの先の人生を変える為の分岐点と捉えています。
将来こうしたい、という明確なビジョンを持たずに生きてきた私にとって、社会人経験を経て改めて学ぶ立場に戻れることは本当に貴重な機会になります。受験を通じてクリアになった価値観や想いを醸成し、プログラムを通じて出会う人、目にする世界から導かれるキャリアを歩んでいきたいと思っています。EU特有の多様性に加え19か月という長期プログラムを提供しているIESEはその点でベストマッチしていると確信しています。

・多様性溢れる環境下で、傍観者ではなく当事者として、意思決定の場に立つ力をつける
ただ英語を話せる日本人ではなくて、世界中の人たちと議論し、意思決定に携われるリーダーシップを身に付けたいと考えています。外資の環境で働いている以上、本社と支社という関係性は意識せずとも目に入ります。この場合、意思決定は基本的に本社で行われています。じゃあその意思決定の場に日本人はいったい何人いるんだろう?どれだけ個としての存在感を出せているんだろう?…この部分をレバレッジする為の術をIESEで学びたいと思います。

Q. 留学後のビジョンを教えてください。 

短・中期的には基本的にオープンな視点で見ることを意識していますが、長期的にはグローバル企業の本社に勤務、または日本を軸に世界を飛び回るキャリアを描きたいと思っています。
コロナウイルスを機に、ヘルスケア/メディカル系への関心も強くなっています。

Preparation for MBA Application

<概論>
留学を考え始めてから、実際に受験するまではどのようなスケジュールで準備をしましたか。

※以下長くなりますがお付き合いください。

・2018年6月中旬
MBA挑戦を決意。適当に書籍を漁ってMBA受験のスケジュール感を掴む。

・2018年7月
AGOS主催の無料セミナーや個別相談に色々と参加し始める。GPAを伝えた際の顔の曇り具合で先行きの険しさをなんとなく推し量る。下旬からIELTSの参考書をやり始める。
AGOSの無料IELTS模擬試験が全く解けず。

・2018年8月
本格的に勉強開始。基本的には業務後は終電まで会社の個室に籠って勉強。土日は昼まで寝て会社に行き、終電まで勉強というスタイル。
このタイミングで留学資金を少しでも貯金する為に当時の部屋を引き払い、安い物件へ引っ越す。それ以降、帰宅する度に嫌でも初心に帰る羽目に。

・2018年9月
IELTS初受験。OA: 7.0(R: 7.0 / L: 7.0 / S: 6.5 / W: 6.5)
思ったより点数が出たので7.5いけるんじゃね?と高を括る。
月末からAGOSのIELTS Advancedコースに通い始める。

・2018年10月
IELTS 2回目。 OA: 7.0 (R: 7.5 / L: 7.0 / S: 7.0 / W: 6.0)
平均でOAが出ることの難しさ。Writingが鬼門だと悟る。

・2018年11月
多忙すぎて&試験日程が空いていなくて受験を断念。

・2018年12月
IELTS 3回目。 OA: 7.0 (R: 7.5 / L: 7.0 / S: 6.5 / W: 6.5)
成長していないことにめちゃくちゃ焦る。
スケジュール的に遅くとも1月中にOA7.5を取ってGMATに移行したかったので1月に3週連続でIELTSを予約。

また、元々不安があった数学に取り掛かる為、中学入試の数学テキストとAGOSのMath Foundationテキストを引っ提げて実家に帰省。年末年始返上で勉強に明け暮れる。
出願のスケジュールも気になっていたのでこのタイミングでLaurenにコンタクトを取り、契約を結ぶ。(あまり遅いと有名カウンセラーは断られる可能性あり)

・2019年1月
IELTS 4 回目。 OA: 7.0 (R: 7.0 / L: 7.5 / S: 6.0 / W: 6.5)
IELTS 5回目。 OA: 7.0 (R: 7.5 / L: 7.0 / S: 6.5 / W: 6.5)
IELTS 6回目。 OA: 7.0 (R: 7.5 / L: 7.0 / S: 6.5 / W: 6.5)
仕事がくそ忙しい中めげずに勉強をしていたので報われて欲しかったが、今思うとそんなうまくいくわけねーだろとツッコミを入れたい。5回目の結果が出た後半泣きでラーメンを食べに行く。

スケジュールも考慮していったんIELTSのことは忘れてGMATにスイッチ。
このタイミングから空き時間を使って大学院のリサーチを始める。

・2019年2月
GMAT界の名物講師である中山先生の授業を受講開始。
キレッキレの授業を受けて自分もできた気になる。
Mathの授業に備えマスアカを1周して備える(全然解けませんでした)。

・2019年3月
Mathの授業が始まり、問題が解けな過ぎて落ち込む。
この時点でweb上にあがっている「日本人はMathは満点近く取れる」という言及は自分には全く当てはまらないことを悟る。

寝る間も惜しんでGMATの勉強。
初PrepでV: 26をマークし、調子に乗る。Mathは現実を突きつけられるのが怖くて問題集をやってからにしようとprepはしばらく受けず。(後の大失態)

・2019年4月
GMATのお陰でReadingの基礎ができてきた為、5月にIELTSのスコアメイクをすべく、AGOSのWriting Tutorを申込み、集中的に補強することに。
比率としては8 :2くらいでIELTSの勉強。

GMATはMathの苦手意識を更に克服する為JMathを購入。
Prep受験が遅れるばかりで今は反省しかない。

・2019年5月
GW返上でIELTSとGMATを勉強しまくる。
Star Warsにあやかって5/4にIELTS受験。

IELTS 7回目。 OA: 7.5 (R: 8.5 / L: 7.5 / S: 7.0 / W: 6.5)
目標スコア達成。対策していたWの点数が変わらなくてこれはもう試験官が悪いと思い込む。
May the force be with you.

中旬に欧州にキャンパスビジット。(IESE / LBS / Cambridge / Oxford / IMD)
モチベーション最高潮の状態で帰国し、GMATの勉強に集中する。

・2019年6月
ひたすらにGMATの日々

IELTSをキャンセルし忘れていたことに気付き、ほぼ対策せずに受験。
IELTS 8回目。 OA: 7.5 (R: 7.5 / L: 8.0 / S: 8.0 / W: 6.5)→出願スコア
ほとんど勉強をせずに受けた結果が出願スコアというなんとも皮肉すぎる結果に。

・2019年7月
ここで初めてMath含めてPrepをちゃんと受験。(遅すぎ)
600台後半が取れたので意外といけるんじゃね?と高を括る(IELTSから全く学んでない)

GMAT 初受験。490 (V: 16/ Q: 43 / IR: 5)
文字通りの爆死。魔の帝国ホテルの1階でうなだれる。
落ち込みながらもラーメンを食べに行く。
スコアでアピールできないと悟り早めにエッセイに取り掛かる。

・2019年8月
夏季休暇も返上してGMATに明け暮れる。

GMAT 2回目。480 (V: 16/ Q: 42 / IR: 5)
死にたくなると同時にテスト環境への耐性の無さに気付く。
終始心臓の鼓動が聞こえるほど緊張し、全く集中できなかった。
完全に自信を喪失し、MBAに行くこと自体おこがましいのではと思い始める。
この日はさすがにラーメンも食べに行けず。

GMATで点が取れるイメージが湧かず、逃げるようにGRE受験を検討。
情報収集の末、早々にGRE転向を決意。(早すぎたか…?)
並行でエッセイのブラッシュアップ。奨学金のエッセイも提出(後に全落ち)。
GPAも懸念材料だったのでできることはやろうとWESに再審査を依頼。

・2019年9月
GRE対策の為Affinityに通い始める。
(ここから年末までが死ぬほどきつかった。)

エッセイも着実に作り込みを進める。推薦状の依頼もこのタイミング。

・2019年10月
GRE 初受験。V: 148 / Q: 156 (GMAT 520相当)
点数は上がるも壁の高さに絶望し、ラーメンを食べに行く。
大して点数が変わってなくて結局は頭の出来という現実を突きつけられ、落ち込む。

エッセイは7割完成。
Magooshも購入し、勉強のペースを更に上げる。
WESから結果が届き、GPAが並のスコアまで上がってくれる。

・2019年11月
GRE 2回目。V: 141 / Q: 158 (GMAT 500相当)
Vで大いにミスって点数ダウン。いよいよMBAに行けない画が見え始める。
落ち込みすぎて試験会場のトイレで泣く。

その夜、受験仲間(後にWharton合格)に電話に付き合ってもらい、
「やみくもな勉強はただの逃げ。自分の弱みと向き合うべき。」と言われる。
これはつまり、試験環境でいつも通りのパフォーマンスを出す練習のこと。
以降模擬テスト主体(Magoosh, Manhattan Prep, Kapran)の勉強スタイルに切り替える。

エッセイは9割完成。
推薦状もこのタイミングで仕込みは完成。
ここで諦めたら、今までの自分を裏切ることになるので、もう一度奮起。
正念場。勉強する毎日。

・2019年12月
GRE 3回目。V: 151 / Q: 159 (GMAT 570相当)
こんなスコアで出願できるわけもなく、2nd断念。
クリスマスの夜に御茶ノ水で泣いていたので周りに絶対誤解されていた。
ラーメンを食べて帰宅。メリークリスマス。

エッセイと推薦状はこのタイミングで完成。
あとは自分のスコアのみという形になった。
年末年始は会社の個室に籠り、併設の仮眠室で寝泊まりする生活を強行。
GMATとGREの両方をひたすらに勉強した。
年が明けた瞬間はPrepの採点をやっていました。孤独のあけおめ。

・2020年1月
GMAT 3回目。580 (V: 28/ Q: 42 / IR: 5)
テスト環境に慣れたおかげでVは実力が出せるようになったが結局数学。
あともう一歩とめげずに寝る間を惜しんでGREの勉強を続ける。

GRE 4回目。V: 153 / Q: 163 (GMAT 630相当)→出願スコア
一安心したが3rd出願まで時間があるので勉強し直そうと思ったところ、
岡田さんより金言をいただく。「これまでの傾向から1か月そこらの勉強で仮に点数がupdateできたとしてもせいぜい20-30点程度(辛辣w)。あなたの強みはスコアじゃない。面接の対策を始めましょう。」

これ以降は完全に切り替えて面接対策に時間を割くことに。

・2020年2月
HEC Paris出願。HECは面接冒頭でプレゼンがある為、その準備とMock Interviewに集中。
MockはLaurenを中心とし、AGOSのVinceやKevin、Danielにお願いした。
ひたすらにデリバリーの練習を重ねる。月内に書類通過連絡。

・2020年3月
HEC 面接を2度実施(w/Alumni)。その数日後に合格通知。泣き崩れる。
IESE出願。中旬に書類通過連絡、月末に面接実施(w/adcom)。

・2020年4月
IESEから2回目の面接依頼。
すぐに日程調整をし面接(w/adcom)。数日後に電話で合格通知。泣き崩れる。

長きにわたる受験生活が終了。

Q. 大学院や受験方法についての情報収集はどのようにして行ないましたか。

スクールの情報は基本webから。Info sessionの情報も載っています。
日本人在学生が多いスクールはunofficialの日本語サイトもあります。
キャンパスビジットは行けるのであれば是非。百聞は一見に如かず。
IESEに関しては日本オフィスがあることからイベント含め、ほぼ毎日情報が発信されていて情報には困りませんでした。

Q. 受験準備にかかった費用について、教えてください。 

約250万円

大半は予備校に対して発生した支出です。
受験費用は40万いかないくらい。
Laurenのコンサルティングフィーは破格の安さです。(質はピカイチ)

この支出で金銭感覚が狂ったのは言うまでもありません。
自己投資とはまさにこのことだと思います。

Q. 留学にあたって、必要費用(受験費用や、進学後の授業料・生活費等)はどのようにして調達しましたか。

自身の貯蓄と政策金融公庫からの借り入れ、親からの借金で賄う予定です。

<スコアメイク>
Q. TOEFL/IELTSについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。 (科目別(R/L/S/W)の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)

R: GMAT/GREとの相乗効果が期待できる分野です。基本的に過去問の精読→速読を繰り返すことで読解力を上げていきました。IELTSは設問の内容を最初に把握することでタイムマネジメントをするのが常套手段です。設問は基本的にパラグラフに沿っているので、コツさえつかめば解き切れないという事態にはならないかと思います。また、語彙も自分でノートを作り、専用の単語帳を作っていました。市販の単語帳以上の努力が必要だと感じました。

L: 対策は過去問のみでした。過去問演習の後、スクリプトを見ながら聴き直し、何をどう間違えたのかを把握して、スクリプトなしでもう一度聴く、という作業の繰り返しです。戦略面ではIELTSは設問を先読みできることがポイントです。最初のイントロはガン無視でPart.1の内容を把握、できればPart.2の前半まで。常に先読みして設問を把握した状態でリスニングができるようになれば、特にPart.4はかなり楽になります。

S: 盲点になりがちですが、試験官は一定の評価基準に沿って受験生の英語を見ています。”Fluency & Coherence”, “Lexical resource”, “Grammatical error & Accuracy”, “Pronunciation”の4つです。特に2つ目と3つ目に関しては意識すれば比較的短期間でアピールができるようになります。あとはとにかく練習。私はお風呂にいる間も練習していました。面接官経験者との実戦経験も有効かと思います。

W: お手上げです。金をつっこんで対策しても6.5以上取れることはありませんでした。一定のテンプレはありますがそれだけでは7は取れませんでした。こちらに関しては取れている方のものをご参考にしてください。

Q. GMAT・GREについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。 (科目別の勉強法、使用した塾や教材に対する感想、受験履歴など)

アドバイスができるような点数では無い為、勉強方法や工夫した点はハイスコアを取っている方のものをご参考にしてください。予備校に関しては比較ができていますので、共有いたします。あくまで個人の意見・感想となりますのでご了承ください。

▼予備校に関して
私の場合、AGOSとAffinityの比較になります。

・総論
個人的にはAGOSがおすすめですが、要所要所の強化をする際はAffinityが適しています。例えばAGOSではRCにあまり触れない一方、Affinityでは単科のコースががあります。AGOSは包括的な強化、Affinityはポイントの強化、というイメージです。AGOS/Affinity共に不定期でセミナーも開催されていますが、AGOSは全て無料、Affinityは有料のものが多いです。個別チューターの費用は若干ですが、AGOSの方が割安です。

・授業の質
質はどちらも高いです。AGOSは大手ということもあり、誰がいつ教えたとしても習得できる内容はだいたい同じであるという印象を受けました。
一方でAffinityは講師の方々が個人事業主のように教鞭をとられており、すべての授業で同じことがレクチャーされているようには感じませんでした。その分小ネタがたくさん盛り込まれており、とても面白いです。
人によって好みがあるかと思いますのでご検討ください。

・Math
できない身分で両方の授業を受講しましたが、どっちもどっちという印象です。
結局はできることが前提の科目と捉えられている節があるので苦手な人はきついですし、個人指導になるとお金も相当かかります。
個人的にはMathに関してはJMathが一番包括的でわかりやすかったと思います。
JMathは質問し放題で、テキスト外の質問にも回答してくれる為大変助かりました。
もう一つ大変おすすめなのはMagooshのprepサービスです。
ここで扱われている数学の問題数は非常に豊富で解説も動画付き(英語)です。
私はこれをやりこんでも大した点数は取れませんでしたが(笑)、
費用対効果の非常に高い教材だったと思います。

・質問のしやすさ
AGOSの方がしやすいです。AGOSでは質問に関するルールがちゃんと定められており、その中でしっかりと質問に回答してくれます。授業の最初に先生は必ずアドレスを教えてくれるので個別にやり取りが可能です。この中でも中山先生は別格です。GREに転向してからも私の質問には答え続けてくれ、ルールを遥かに超えて年末年始ですら密に解説をいただけました。GMATを志す方は彼の授業を一度受講されることを強くお勧めします。
Affinityは上記のような決まりがなく、授業後は列を作って質問タイム。個別のアドレスは講師の方々と関係性ができている人は知っているようでしたが、基本は受付窓口の人が一括で処理をする為、会話時のクッションが1つ増えるイメージです。込み入った質問をすると個別チューターに誘導され、お金を払って教えていただく形を取ることになります。

・サポート体制
圧倒的にAGOSに軍配が上がります。AGOSはマイページにログインすることで受講履歴から教材を閲覧することができます(AGOSはクラスごとに製本版の教材をしっかりと作ってくれています)。また、動画データも予め保存されており、いつでもどこでも復習することができますし、欠席してしまっても問題なくキャッチアップできます。
一方、Affinityは上記のようなインフラは無く、また教材もプリントベースなので管理する側は煩雑になりがちです。最も困ったのは欠席せざるを得なかった場合で、貰えるものは当日録音された音声データのみ。欠席者を意識したものではない為内容を聞いているだけじゃ何を言っているのか全然わかりません。授業料は前払い制で当然返ってこないので、発展途上と理解しつつも、この点に関しては非常に不満でした。

・アクセス
Affinityの方が断然に良いです(大手町/神田)。
AGOSは渋谷の桜丘町にあり、駅から時間がかかります。人ごみを抜けていかないと辿り着けません。

<Essay & interview>
Q. 上述のカウンセラーに決めた理由、及び当該カウンセラーに対する感想を教えてください

私はAGOSのカウンセラー(岡田さん)と日本語でエッセイの内容の深掘りを行い、その内容をLaurenとディスカッションし英語に変えていく、というサイクルを回す形でエッセイ作成を行いました。

岡田さんは中山先生曰く日本で最も忙しいMBAカウンセラーだそうです。Laurenは当時JBSに在学していた先輩に紹介してもらい、一度Skypeで話をして即決しました。彼女は質の高さからは考えられないくらい安価な価格設定をしてくれており、私費受験の私にとっては最高のカウンセラーでした。

LaurenはCambridge卒ということもありEUのトップスクールの情報に精通されていて、英語表現に関しては彼女のお陰でかなり洗練させることができました。一方、英語でやる分、内容の深掘りはそこまでやりません。その部分を私は岡田さんとのセッションでカバーし、エッセイ全体の質を高めていくという戦略をとりました。

結果としてこの戦略がうまくいき、早い段階で完成度の高いエッセイを作ることができました。

Q. エッセイについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。

エッセイは取り組み始めるとわかりますが、かなり時間がかかります。
MBAの書類選考は”Holistic Screening”です。私はアカデミックスコアでアピールできない自覚があった為、エッセイ内容のブラッシュアップにはできる限り時間を割きました。
また、本当に行きたい大学院に絞りリサーチを行うことでエッセイに割く時間を分散させないようにしました。

カウンセラーはクライアントが増える程多忙になり返信が来ないこともしばしばあります。そのことも考えてコミュニケーションを取っていくことが非常に大事で、これはMBA生として学ぶ中でも重要になってくる力だと思います。

Q. 推薦状について、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。

職場の上司(日本人)と上述のJMECのメンター(アメリカ人)にお願いしました。
上司は組織としてではなく個人として私の受験を応援してくださっていたので快く引き受けていただきました。メンターはHaas MBAの卒業生ということもあり、スムーズに事が運びました。
上司とは1on1を通じて自分の強みと弱みのすり合わせを行い、推薦状を日本語で書き上げていただき、Laurenに英訳を依頼することで完成させました。Laurenの旦那さんは同じくCambridge出身の日本人の為、非常に質の高いアウトプットをいただけます。(しかも安い)

Q. インタビューについて、準備方法、苦労した点、工夫した点などを教えてください。

上述の通り私はインタビュー対策にかなりの時間をかけました。
基本的な質問に対してどう答えるか、毎晩遅くまで会議室に籠って1人で練習したり、帰り道に呟きながら帰ったり(変人)、お風呂場で鏡を見ながら話したりと、練習に練習を重ねました。

コミュニケーション能力をアピールする為、Mock Interviewを何度もお願いしてデリバリーの質を高めました。基本的な質問に加え変化球の質問、Follow-up Questionも多く経験することで柔軟性を高めることができました。

HECとIESEはどちらも面接対策が大変です。
前者は冒頭に10分間のプレゼンがあり、資料作成とプレゼンのスキルが求められ、後者はBehavioral Question主体で過去の話含め深掘りが入る為展開の予測がしにくいです。

しかしながら時間を十分に取れたおかげで自信を持ってインタビューに臨むことができました。出願する大学院を絞った、という戦略も功を奏したのだと思います。その大学院のことをちゃんと調べてきたんです、という姿勢は面接の中で自然と相手に伝わります。

Q. エッセー及びインタビューを通じて、自己PRとして、どのような内容をアピールしましたか。

インタビューを通じて意識していたことは”Be humble and confident.”
すべての質問に対して自信を持って回答することを心がけていました。
例えばGPAのことを指摘されても、それに対して謝るのではなく、前向きに捉えてもらえるようなカウンターをしっかりと用意していました。想定外の質問が来てもテンパらず、落ち着いて答えるようにしていました。

私は出願時の年齢が日本人アプリカントとしては若く、その点懸念材料として質問されたこともありました。私は若手を採用しない方針の現組織に最年少社員として異例の入社をしており、ミドルエイジの社員に交じりながらビジネススキルを高めてきた点を強調し、MBA環境下でも変わらずパフォーマンスを発揮できるというアピールをしました。

上述の通り”Holistic Screening”においては、面接でのコミュニケーション能力が低ければ例えGMATの点数が700を超えていようが合格はできないと言われています。私は面接に呼ばれた時点でアカデミックスコアの最低ラインはクリアしていると捉え、他で自分らしさをアピールすることに専念して合格を勝ち取りました。

<学校選択>
Q. 受験校はどのように選択しましたか。

最も大事にしていたのは「多様性」だった為、地域はEUと決めていました。
挑戦が中途半端にならないよう、Financial Timesのランキングトップ校をターゲットに置きました。
最初は1年制/2年制にこだわりはなく、エッセイを書き進める中で2年制の方が自分のキャリアや嗜好性に沿っていると判断。ここまでくるとEUであれば数校に絞られます。

Q. 進学校の決め手は何でしたか。 

・「人」のIESE
Bスクールを3つのカテゴリに分けたとすると、「プログラム」、「人」、「立地」だと思います。どれも重要ですが、特にIESEは家族のように、コミュティの絆を大事にします。Adcom/Candidate/Alumni関わらず、私が会った人々から同様の一体感を感じました。私も彼らのコミュニティに入りたい、そう心から思いました。実際、合格通知をいただいてから翌日にはCandidateの方がメンターとして連絡をくれ、疑問点に関してSkypeの場を設けてくれました。既に2日後にはLINE/Facebook/WhatsAppのグループに誘われ歓迎していただいたことから、コミュニティの絆が受け継がれていると確信すると共に、自分の選択に自信が持てました。

・圧倒的な忙しさ
これは上記で言うところの「プログラム」に当たる要素かと思います。私は性格上、自由を与えられすぎると怠けてしまう為、そういったカリキュラムは性に合わないと感じていました。IESEはCase Methodを主体としており、カリキュラムの厳しさはとても有名です。人生を変える為にMBAを取りに行くので、最大限成長できる環境に身を投じたいと思っていました。その点、IESEはベストな環境だと判断しました。

<その他>
Q. キャンパスビジットを行った場合、実施時期や内容について教えてください。(ビジット実施校、実施時期、実施内容、訪問した人、選考においてどのような効果があったか、など)

2019年5月中旬にビジット(IESE / LBS / Cambridge / Oxford / IMD)。
アポイント自体は2-3月頃から開始していました。学校が閉まっていないタイミングでビジットできるよう、adcomとの密なコミュニケーションとスケジューリングが大切です。
EUはMBATと呼ばれるMBAのお祭りが5月上旬にあるのでGW中の訪問は推奨しません。

上述しましたがキャンパスビジットは行けるのであれば是非してください。
モチベーションも上がりますし、何よりその国、その学校の土地で感じる「何か」が必ず収穫としてあります。
そこで出会った人たちからはInfo session以上に貴重な情報を聴くことができ、私の場合インタビュー時にその内容を織り交ぜることでいかにちゃんと調べているかのアピールとなりました。

Q. 奨学金に応募した場合、奨学金の内容や応募方法などについて教えて下さい。

全落ち。審査めちゃくちゃ厳しいです。笑

募集をかけている財団のweb経由で応募要項に沿って書類を提出します。
内容は結構ヘビーですが、実は書くことってエッセイの内容と被ったりするので、落ちても無駄足に終わるような作業ではありません。

Advice and Messages

Q. 失敗談や後悔していること、もっと早く知っておきたかったことなど、今後受験する方々へのアドバイスがあれば教えてください。

<GMAT/GRE共通>
・模擬試験は恐れず受けるべきだった
現実を見ることは大事です。私はしょうもないプライドで準備ができてから、と模擬試験での演習を後回しにしてしまいました。今となっては大きな反省点です。

・テスト当日の雰囲気を侮るべきではなかった
私は試験自体が嫌いかつ苦手です。受験制限がある中人生をかけて受験する人が集まっているGMAT/GREの試験会場の空気は本当に重く、私は完全にプレッシャーにやられてしまいました。普段の勉強から、試験本番のつもりで問題に取り組むという習慣はつけるべきでした。(時間を計る+αのプレッシャーがベターです。)

・数学は凡人には難しい
上述した通り、web上に出ている「日本人はMathは余裕」というのは「デキる人」が書いています。考えればわかる話ですが、トップMBA受験をする人のバックグラウンドは大学受験で最高の結果を出している人たちばかりです。私のように数学から逃げて勉強をサボってきた人間には当然、当てはまりせん。苦手意識がある場合はまずはMathから勉強を始めるべきだと思います。

<出願戦略>
自分の性格や強みを理解して計画を立てることは大事です。
例えば私は1つのことにしか集中できないタイプです。その為IELTSとGMATの勉強を並行で行う、またはスコアメイクと面接対策を並行で行う、なんてことができる器用なタイプではないことを自覚していました。
ただやみくもに勉強をするんじゃなくて、自分の型に合った戦略で準備を進めてください。
中山先生の言葉ですが、「敵の正体が分かっているのだから戦略を練ることに時間を惜しまないでください。」

<受験で出会う仲間の存在>
予備校に通ったり、イベントに行ったりすることでMBAを志す同志と出会うことができます。ここでの関係は本当に大事にしてください。受験後、世界各地のトップスクールで学び、各業界をリードしていくことになる人たちとネットワークを持てる最高の機会です。
会社や組織によってはMBA自体に否定的なことを言われることもありますが、仲間を持てればそんな声は毛ほども気にならなくなります。
私は受験中仲間に本当に支えられました。これから先、一生大事にしていきたいと思っています。

Q. 一言メッセージ

ここまで長々と読んでいただきありがとうございました。
初回のGMATの点数から察していただける通り、私は受験を志す時点で大幅なビハインドでした。
正直受験中も自分は場違いなんじゃないかと何度も自信をなくし、落ち込んでいました。
それでも諦めず、自分にできることを継続することで合格を勝ち取れたケースだと思っています。

30 is not the new 20. という言葉があります。
TED TalkでMeg Jayという方が使ったフレーズで、私を突き動かした言葉でもあります。
人生の時間は限られています。彼女の言う、社会に出て、毎日同じ生活を繰り返せば繰り返すほど、軌道修正がきかなくなっていくという感覚を、私は20代後半でなんとなく悟りました。
今私達が送っている時間の価値は、きっと10年後のそれとはまったく異なるものなんだと思います。MBAは、今の自分が勇気を持って行動を起こすことで、10年後の自分の人生が180度変わる、そんな挑戦であると私は信じています。
もちろん、死ぬほど苦しいです。社会人なので逃げ道も無数に用意されています。そんな中、強い「意志」を持ち、最後まであがける人こそがMBA受験を乗り切れる人なんだと思います。

これからの受験、心から応援しています!!

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